関西LEGO競技会が開催される(NXT完走率は高かった)
7月26日に神戸電子専門学校で,関西LEGO競技会が開催されました.
昨年までは,伊丹市のラスタホールのエントランスで開催され,地元のたまたまその場にいらっしゃる老若男女のギャラリーが興味深く見学していくというのが特徴でしたが,今年は学校内の一室で開催したため,ETロボコンを知らないという方が見学するということはありませんでしたが,その分集中して調整できたのかもしれません.
この関西LEGO競技会のルーツは,3年前に遡ります.当時のETロボコンは東京に全国の出場チームが集結し,予選会を開催していました.残念ながら予選会で敗退したチームは,そこでETロボコンの一年が終了してしまうため,予選会を勝ち抜いたチームに対して,もう一度敗者が挑戦させてもらう機会をということで関西地区から参加の数チームが集まり大会を開催したというのが始まりです.別名,負け犬チャンピオンシップ大会と当時は呼ばれていました.その後,地区大会が開催され,ETロボコンの開催そのものが後ろ倒しになったため,開催月等の関係で昨年からは地区大会の開催前に実施することになり,負け犬という要素がなくなってしまいました.
私も日頃は実行委員という立場上,ETロボコンの大会自体は選手として出場できないのですが,この関西LEGO競技会だけは選手として出場できるため,毎年楽しみにしております.
ここ2年間は新しいLEGO MindstormsであるNXTで出場していましたが,今年はETロボコンの大会でも本年度で終了予定のRCXを使用して参加してみました.
競技会場は,昨年からETロボコンに参加されている神戸電子専門学校さんの校舎で,学内の参加チームの練習用として製作されている本番コースのレプリカを開放していただき開催されました.ETロボコンに参加するチームにとっては,本番コースに近い環境で実践的な練習がおこなえるため,大変有意義であり,21チームが熱い戦いを繰り広げていました.
参加21チーム中,17チームが今年からETロボコンの大会に取り入れられたLEGO Mindstorms NXTで参加していました.NXTはこのBlogでも何度か取り上げているように,二輪倒立振子型の走行体ということで,走行体が倒れないようジャイロセンサーを用いているところがこれまでのRCXと大幅に異なる.今年初ということもあり,完走するのも苦戦するのではないかと考えていましたが,非常に完走率が高かったです.
大会結果の詳細は,関西LEGO競技会の公式HPをご覧ください.ざっと大会結果をまとめると下記のとおりです.
これから開催される地区大会の参考情報としてご覧いただければと思います.
【NXT部門】
・参加チーム数 : 17チーム
・完走率 : 56%
INコース : 41% (7チーム)
OUTコース : 71% (12チーム)
・最速タイム : 52.4秒
INコース : 65.5秒
OUTコース : 52.4秒
・難所成功チーム
新ショートカット : 2チーム
ツインループ : 2チーム
トレジャーハント : 3チーム
ゴール後停止 : 4チーム
【RCX部門】
・参加チーム数 : 4チーム
・完走率 : 13%
INコース : 0% (0チーム)
OUTコース : 25% (1チーム)
・最速タイム : 61.2秒
INコース : 記録無し
OUTコース : 61.2秒
・難所成功チーム
新ショートカット : 2チーム
ツインループ : 3チーム
トレジャーハント : 0チーム
ゴール後停止 : 1チーム
NXTで難所をクリアしているチームがいくつかあり,この早い段階での完成度の高さに驚いています.大会当日はもっとすばらしい走行を見せてもらえることを期待したいところです.
ちなみに,私はJavaで出場しましたが,練習時に点灯していなかったプロジェクタを大会開催時に点灯したため,そこで光センサの値が大幅に変わってしまい灰色部分で誤検知しリタイアでした.やはり大会前日からスクラッチで開発するというのは時間的に厳しかったです.また来年がんばります.
いつもながら,こういった場での交流は技術者としても非常に大きな刺激をもらえます.
PS.
今回,弊社(富士通ラーニングメディア)からはETロボコン東京地区大会に「KnowledgeACT」チームがエントリしていますが,NXT部門で第2位に入賞しました.ドルフィンジャンプ,トレジャーハント,新ショートカットなどをクリアしてくれたので,大変うれしいことです.その調子で東京地区大会でも上位入賞を!!