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Lotus Spring Forum開催レポート(3) ~企業で使う Lotus版 Web 2.0技術~

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 Lotusテクニカル・セールスの行木さんがスピーカとして開催された「企業で使う Lotus版 Web 2.0技術」では,現在注目を浴びていますWeb2.0技術を軸に,Lotusブランドの新製品「Lotus Quickr」と「Lotus Connections」について紹介されました.

 何かとこの2製品については,その違いが明確に伝わらず混乱を招いている気配があるということから,それぞれの役割について下記のように紹介していました.

Lotus Quickr : オフィス文書の管理,チーム内のコラボレーション基盤
Lotus Connections : 人を軸として情報を顕在化させ,生産性をあげる

 基調講演でもこれらの説明はありましたが,社内外を問わず特定のプロジェクトやチームといったあらかじめ相手が特定できる範囲で文書共有やコラボレーションを行うために用いられるのが「Lotus Quickr」で,不特定多数の見えない相手でも「人」を中心としてコラボレーションを行うのが「Lotus Connections」ということになるようだ.

 「Lotus Quickr」は,Webインターフェースを基本とした製品で,ユーザーはWebブラウザを用いてコラボレーションを行うことになります.しかし,下記のようなConnectorを用いるとWebブラウザ以外のソフトウェアからもシームレスに利用することが可能となります.

Lotus Notes Connector : Notesクライアントで,メールの添付ファイルをQuickrのライブラリに登録したり,そのリンクとして扱うことができる.
Microsoft Office Connector : MS Office製品で,ファイルオープンや保存時にQuickrのライブラリを指定することができる.
Lotus Sametime Connector : チャットでQuickrのリンクをやりとりできる.
Microsoft Windows Explorer Connector : エクスプローラのツリー上にネットワークドライブのようにQuickrのライブラリが扱え,Drag&Dropなどの通常のWindowsファイル操作でファイルが扱える.

 また,「Lotus Quickr」の特徴としては,Ajaxを使用した"使いやすいインターフェース",Team Wikis,Team Blogs,文書管理,フィードリーダー,ディスカッションなど様々な"新しいビジネステンプレートの提供","用途に応じたチームプレースの作成が容易"といったところがあげられる.

 一方,「Lotus Connections」は,「プロフィール」を軸に「コミュニティ」,「ブログ」,「ブックマーク」,「アクティビティ」を含む5つのサービスで構成されるコラボレーションツールです.これらについては,実際にIBM社内ですでに豊富に利用されており,その実績を参考として下記のように紹介されていました.

プロフィール : 475,000個,6億件/日
コミュニティ : コミュニティマップ700個,各36,000件
ブログ : 62,000エントリ,60,000コメント,10,800タグを持つ27,300個のブログ(420グループブログ)
ドッグ・イア(ブックマーク) : 共有ブックマークシステム3,425ユーザから185,000リンク.1/3はイントラリンク.2.5%がプライベート.
アクティビティー : 2006年下期2.5倍増.10,000アクティビティ,60,000エントリー,32,000ユーザー.

 手軽にしっかりとした情報共有の場を設ける際に「Lotus Quickr」は便利であり,多数の"人"が介在する環境化で目的の情報を迅速に見つけ出すといった点で「Lotus Connections」は利用できると感じました.あとは,如何にしてユーザーに情報を入力させるかといったところを工夫する必要がありそうです.

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