組込教育の場 ~ETロボコン~
カンファレンスに参加したり,Webの情報などを見ていると,「組込み技術者不足」という内容を見かけます.
最近では身近にある電化製品などは,ほとんどにマイコンが搭載され,年々その機能は高度化され,プログラムのステップ数が膨大な量になっています.一方で,製品のライフサイクルは短くなっているため,従来の少人数精鋭部隊では対応できなくなっているというのが背景にあるようです.
そんな組込み業界の若手技術者育成を目的として,「ETソフトウェアデザインロボコン」なるものが開催されています.以前の「UMLロボコン」時代を含めると,今年で5年目という歴史を持ちます.実は私たちも昨年から参加し,組込教育の実践の場として活用しています.
この大会では,LEGO社のLEGO Mindstormsを用い,光センサでコース上の白,黒を判断し,黒線上を走行させてタイムを競うものです.一般的なロボコンと異なる所は,ただ速く走ればいいというものではなく,参加者には設計ドキュメントの提出を義務づけているところにあります.つまり,設計と実装の両面を競うことになります.「良いモデル=良い走り」というのが本来あるべき姿なんでしょうが,これまで設計部門と競技部門をW優勝したチームはなく,永遠のテーマ(?)になりつつあります...
本大会は,例年7月に開催されますが,昨年より7月の大会で上位入賞チームがさらに決戦するチャンピオンシップ大会が開催されるようになりました.今年も11/15~17に開催される「Eembedded Technology 2006」の会場で,いずれかの1日で開催が予定されています.ぜひご興味のある方は,一度ご覧いただき,来年は本大会に参加されてはいかがでしょうか?
また,ETロボコンに参加された西日本地区のチームを中心に,チャンピオンシップ大会の前哨戦とも言うべき「LEGOロボット関西競技大会」が9/17(日)に開催されます.
関西大会,チャンピオンシップ大会へ向けての取り組みや,本番の様子などは随時こちらのBlogで紹介したいと思います.
◎参考
・ETソフトウェアデザインロボコン
・ETロボコン参戦記(FLM) 2006年版 2005年版