オルタナティブ・ブログ > ソーシャルメディア・マニフェスト >

800億円のITベンチャーへの投資経験から、日本のソーシャルメディア業界随一の深い分析を提供

ソーシャルメディア時代のソーシャルキャピタル 7つの特徴

»

 

 


上図は Altimeterがデジタル時代の影響要素を示したもの。最近、ソーシャルキャピタルという概念がいろいろなところで、形を変えて使われるようになっています。

例えば、タラ・ハントさんの著作「ツイッターノミクス」のウッフィーや、岡田斗司夫さん著作「評価経済社会」の 評価も、ソーシャルキャピタルとほぼ同じ意味なのではないかと思います。

 ソーシャルキャピタルは実は2種類あって、家族や親しい友人と の信頼と愛情で結ばれた関係である「ボンド・キャピタル」と、広く社会における対人関係から生まれる「ブリッジ・キャピタル」です。ソーシャルメディア時代のソーシャルキャピタルは後者の広くゆるい「ブリッジ型のソーシャルキャピタル」にあたると思います。

ソーシャルメディア時代の特徴を整理してみます。

特徴は①ソーシャルグラフの上にある
  ソーシャルネットワークのソーシャルグラフでつながったソーシャルキャピタルであり、地域的な影響を従来よりも受けにくくなっている。

特徴②可視化された
 Twitterのフォロワー数、Facebook のフレンド数など、ソーシャルキャピタル(その一側面)が可視化されるようになった。信用、評判が目に見えるようになった。

特徴③レバレッジが効く
 特徴①と特徴②からレバレッジが利きやすくなっ た。例えば、Twitterのフォロワー数が多いから、いいコンテンツを配信してくれるのだろうと、さらに多くのフォロワーが集まる現象など。

特徴④インタラクションで育まれる
 ソーシャルメディア時代のソーシャ ルキャピタルは、ソーシャルオブジェクトのインタラクションを通じて育まれる。

特徴⑤マネタイズがしやすくなった
 目に見えるようになったことで、ソーシャルキャピタルからのマネタイズがしやす くなった。

特徴⑥マーケットキャピタルの先行指標としての価値
  ソーシャルキャピタルがマーケットキャピタルの先行指標としての価値をもつようになった。私なりに、ソーシャルキャピタルの価値を考えると、ネットワーク の大きさ、インフルエンサーが含まれる度合い、ネットワーク構成員のエンゲージメントの強さの3つが影響すると思います。

特徴⑦影響力はあがる一方!
 KloutやPeerIndexなどの可視 化サービスが普及し、ソーシャルキャピタルの影響力がどんどんあがっている。例えばスターバックスがKloutの高い人に無料サービスしたり、銀行が信用 リスクの判断材料に使うようになったり、採用の際の判断材料に使うようになったり、まさに人生を左右するような影響力を持つようになってきている!

 ソーシャルキャピタルをどう考えるか、どう戦略的に活用するかが、個人にとっても、組織にとっても、非常に重要になってきました。みなさんはどうお考えで しょうか? 

Comment(0)