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中国人はあまり手帳を使わないの?

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 来年の手帳が店頭に並ぶ時期がまたやってきた。文房具コーナーに行けばきっと陳列された手帳の種類に圧倒されただろう。 
 そう言えば、手帳を使うようになったのは日本に来てからだ。中国にいたとき、私を含めて周りの人達は手帳を使う習慣があまりなかったのだ。 

 そもそも「手帳」という言葉を中国語でどう訳すか、すごく迷った。小学館の「日中辞典」を開いて調べてみたが、「筆記本、雑記本」と訳されていた。しかし、中国人の私から見れば、この訳はどう考えても納得できない。
 日本の手帳はやはりスケジュール管理の役割がメインだから、カレンダーの付いていない中国の「筆記本、雑記本」は単なる「ノート」に過ぎないと私は思う。 

 話が少しそれるが、私の学生時代に中国で一番流行っていたノートは「工作手冊」という名前のものだった。シンプルな横罫線タイプだが、それを使った人を見て、学生の私はなんとなくプロフェッショナルを感じさせられ、思わず憧れの気持ちが湧いてきた。 

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 中国人はどのようにスケジュールを管理しているかについて、調査会社の「上海サチーナ(サーチナ総合研究所)」が2008年に900人の中国人を相手に調べていた。手帳を使ってスケジュールを管理している中国人の割合は32.9%、パソコンのスケジュール管理ソフトを使っている中国人は21.7%、カレンダーに書き込む中国人は18.1%、何も使わず頭でスケジュールを記憶して管理している中国人は27.3%という結果になった。日本に比べるとかなり低い数字であった。 

 なぜ中国人は手帳を使わないか?これは非常におもしろい問題である。手帳に書く文化がないか、あるいは日本と中国のビジネス習慣が違うか、いろいろな理由が挙げられるかもしれない。 
 ある中国人のネットユーザーは「中国人は暇でやることがあまりないから、スケジュールやら用事やらすべて頭で管理するのは十分だ。忘れちゃうとどうするって?それはしょうがないの。忘れられた用事はきっと大したことのない用事だ。」とユーモアを交えて書き込んでいた。
 
 日本のビジネスマンが手帳を使う目的は恐らくスケジュールをいつでもチェックでき、安心できるからではないだろうか。中国人からみれば「計画より変化のほうが速い」だから、その一ヶ月後、二ヶ月後の予定を組んでいても何の保障もないはずだ。

 世界範囲で見ても日本ほど手帳を愛用する国はあまりないだろう。 

 そうはいっても、日本に長くいた私もやはり日本の手帳文化に影響され、先日すでに来年の手帳を買ってきた。個人的に方眼ノートにこだわっていたので、いろいろな手帳を試してみた結果は、無印良品の手帳(塩化ビニールカバー 再生紙マンスリー・ウィークリーノート A5版)にたどり着いた。

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 最近、中国の若者の中に、日本製手帳もブームになってきたそうだ。たとえばほぼ日手帳を愛用している中国人ユーザーはインターネットで「love ほぼ日 love life」の愛好会まで結成されたらしい。その中、ほぼ日手帳を真似して手帳を自作までしていた達人も現れていた。

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達人が自作したほぼ日風の手帳
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 彼らは日本語すら分からないかもしれないが、手帳を愛する気持ちはもはや日本人にも負けていないといえるだろう。(笑)



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