ニールセンが米国モバイルユーザー調査を発表 - iPhone vs Android
ニールセンから,2010年1-3月のスマートフォン利用実態調査が発表(元記事:Nielsen)された。記事内には調査対象などについての記載がないが,Nationalと記載されているので米国内のモバイルユーザーを対象とした調査と推定される。
まずスマートフォンの浸透度だが,四半期で2%増加し,米国モバイルユーザーの23%がスマートフォンユーザーとなっており,多機能電話からスマートフォンにシェアが移行しつづけていることがわかる。
OS別に見ると,Blackberryが35%,iPhoneが28%,WindowsMobileが19%,Androidが9%となっている。増減で見ると,iPhoneとAndroidがそれぞれプラス2%,逆にBlackberryとWindowsMobileがマイナス2%と明暗ははっきりしている。
現Androidと現iPhoneユーザーそれぞれが,次に購入する機種を聞いたところ,同一機種との返答がAndoirdで70%,iPhoneでは80%をの回答となっており,それぞれ顧客満足度が高いことが見て取れる。特にiPhoneの高い満足度はAndoid陣営にとって大きな難関となるだろう。
またAndroid,iPhoneそれぞれのユーザー属性調査がこの図(上図は性別,下図は収入)だ。男女比ではともに男性が54%とやや高い。また収入を見ると,特にiPhoneユーザーは年収10万ドル超が40%となっており,高収入層に支持されていることがわかる。一方,Androidは1.5万-5万ドルのレンジがiPhoneと比較して多く,意外にも低収入層からも支持を集めているようだ。
最後はモバイルユーザーのデータ利用についての調査だ。AndroidとiPhoneは大きな違いはないが,他のスマートフォンと比較してAndroid,iPhoneが多いのは「アプリ・ダウンロード」や「位置情報サービス」のようだ。
ちなみに最近の調査では,米国内でAndoirdがiPhoneに肉薄している,ないし逆転したという調査が目についた。特にインパクトが大きかったのは,NPD発表調査で,Blackberryが36%,Androidが28%,iPhoneが21%と(期間は同一)していた。また2010年2月時点のComscore社の発表値は今回のニールセン調査に近いが,数値には開きがある。
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Androidが躍進していることは間違いないが,近日発表されるであろう次世代iPhoneの期待感も大きく,iPhone vs Andoridのシェア争いの行方は慎重に判断する必要がありそうだ。
参考まで,ガートナーが発表した世界のスマートフォン・シェアも掲載しておきたい。(出荷台数単位は,千台)
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