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【速報】iPhone vs Android アプリ最新統計 ~ iPad発表でiPhoneアプリが急増中

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米モバイル市場調査会社Flurry社より,最新のiPhone/Androidアプリ統計が発表された。

Flurry Smartphone Industry Pulse, January 2010 (Flurry, 2010/2/12)

なお,Flurry社は,スマートフォン用アプリ向け統計分析サービスを提供しており,iPhone/iPodTouch/Android全ダウンロードの80%以上(アプリ総数では2万以上)をカバーしている。そのため彼等の統計情報には一定の信頼性がある。iPad登場直前にアプリの足跡をキャッチ(記事)したり,発売一週間のNexusOne販売状況を2万台と予測(記事)したのもこのFlurry社によるものだ。

今回のFlurry発表統計はアプリケーション総数の推移とアプリケーション特性に関するものだが,単体では理解しにくいので他のデータで補足しながら,iPhone vs Android のアプリケーション実態を探っていきたい。

 
■ アプリケーション数の推移

AppStoreおよびAndroidMarketの最新統計情報に基づくアプリケーション数と人気カテゴリは次の通りだ。

  • iPhoneアプリ総数 154,726 (内 電子書籍18% / ゲーム15% / エンタメ13%)
  • Androidアプリ総数 22,586 (内 エンタメ20% / ツール14% / テーマ8%)

カテゴリ体系が異なるので一概には比較できないが,iPhoneとAndroidの明らかな差として電子書籍比率があげられるだろう。これはiPad発売を睨んでジョブスが意図的に強化しているものだ。
Flurry_pulse_october2009_iphonerele
参考まで,このチャートは2009年7月から10月にかけて新リリースされたゲームと電子書籍のiPhoneアプリ数の推移だ。減少傾向にあるゲームを尻目に電子書籍が急増し,9月にはついに逆転している。そして現在では新リリースのみならず,アプリ総数でも20%とトップを占めている。

Iphone_newprojectstarts

Android_newprojectstarts

Flurry_newprojectstarts_android_vs_

さて,この3チャートが今回の発表で,青がiPhone,赤がAndroidでFlurryが取り扱う新規リリースされたアプリ数をあらわしている。昨年12月までは,Droid,NexusOneとキラーが登場したAndroidにおされ気味のiPhoneだったが,1月単月に力強い復活をとげ,12月と比較してなんと3倍増となった。Flurry社はこれをiPad効果とし,開発デベロッパーがタブレットによせる期待感のあらわれだろうと予測している。


■ アプリケーションの特性について

続いてアプリケーション特性についての統計だが,その前に基本的なポイントを抑えておきたい。

Loyalty_by_appcategory_updated

これはやはり2009年9月のFLURRY記事から引用したもので,横軸にリテンション(維持・保持),縦軸にフリクエンシー(頻度)としてアプリ・カテゴリーを4分類したものだ。

【右上エリアⅠ】は高頻度で利用され,しかも継続するニュース系アプリ,【左上エリアⅡ】は高頻度だが一定期間で使用が終わるワンタイム・アプリ,【右下エリアⅣ】は頻度は低いが継続性が高い医療やツールなどのアプリ,【左下エリアⅢ】は一回使うだけといったもので質の低いエンタメ系が多い。ここでリテンションの低いⅡやⅢはワンタイムチャージ, 継続性の高いⅠやⅣは広告や継続的な購読料チャージが向いている。

なお電子書籍はエリアⅡの典型的なアプリで,このチャートでは一回読み終わるとほとんどアクセスされないタイプとして分類されているが,6月のiPhoneOSアップデートによってアプリ課金が解禁されたため,電子書籍においても一冊一冊の売切りではなく継続購読サービスができるようになった。そのため今後は新聞・雑誌などのコンテンツがエリアⅡからⅠにシフトしはじめると考えられている。

このカテゴリーごとの特性を詳細にまとめたのが下記表だ。

Loyalty_by_appcategory_table


さて,ここからが新着情報だ。Flurryサービスを活用しているiPhone/Androidアプリのうち,最も人気のある約100のアプリ(分野はゲーム,エンタメ,ソーシャルネットワーキング,ニュース,ライフスタイルに限定。対象アプリは6ヶ月間合計で8億セッションを超える)を抽出し,分野ごとに訪問頻度や滞在時間を分析したものだ。

Iphone_vs_android_usepermonth_bycat

Iphone_vs_android_minutespersession

最も頻度の高いのがソーシャルネットワーキング(FacebookとTwitterを含むと思われる)で,平均で月間20回訪問され,1回訪問あたり7分滞在している。ちなみにFacebookでは毎日訪問するユーザーが全体の50%,日平均の滞在時間は55分だ。(最新Facebook統計記事) モバイルがPCと比較して滞在時間が大幅に短いのはアップデイトの確認や入力に使われていることが多いからだろう。

続いてニュースが訪問9回で平均滞在時間は10分,ゲームが訪問5回で7分滞在と続いている。なお機種ごとの特性はそれほど感じられず,FlurryではiPhone/Androidの機種差異はあまり重要ではなく,コンテンツこそがキラーであると結論づけている。

 
【追記】

ほぼ同時に,Distimo社よりiPhoneのカテゴリー別アプリ統計チャートが発表されたので掲載したい。前述データと若干数値が異なり,電子書籍よりゲームの方が多くカウントされているのは,現時点でAppStore登録はされているがダウンロードできない18000強のアプリがカウントされているだと推測する。

Distimo_apple_150000_apps

いずれにしても,iPhone/iPodTouch/iPadにおいて電子書籍とゲームは二大コンテンツとなりつつある。
また上記グラフによると電子書籍はその多くが有料コンテンツであることがわかる。



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