MovableTypeがタグに対応したことからタグについて考える
先日、MovableType Enterprise版の発表会を見てきました。これまで私は企業内の情報共有ツールとしてグループウェアの動向はそれなりにウォッチしてきたのですが、それに加えてブログもウォッチしておこうと思ったためです。特にMovableType Enterprise版の仕様は元ロータスの人が担当してたということもありますし(そのときの@ITニュース)。
で、それを報じたニュースではあまり取り上げられない地味な機能として、エントリにタグを付けられるというのがあって私の興味を引きました。これまでのMovableTypeにはカテゴリとキーワードの設定ができたのですが、新たにタグが付けられると。さらに、タグクラウドを表示する機能も埋め込まれているとのこと。この機能はコンシューマ版にも反映されるそうです。
はてなブックマークやDeliciousやFlickrやテクノラティ、Feedpathなど、タグはWeb2.0的な世界でポピュラーになってきています(そういえばGoogleもタグをはじめる、という報道もどこかで読みました)。
検索エンジンはエンジン任せで情報を構造化する方法で、タグは情報の提供者や利用者自身が情報を構造化する仕組み、といえばいいのでしょうか。私としては、検索エンジン中心だった情報の優先順位付けに対して、新たな選択肢となりそうなタグの発展には注目していて、期待をしつつ見守っているところです。
ただ、タグ(というかフォークソノミーというか)は大人数で付けるからこそ情報の構造化に有効ではないか、というのが多くの人の直感だろうと思います。逆に、大人数でやるとノイズが増える、という見方もあるでしょうね。果たして企業内という環境でもタグが有効なのかどうか、その辺にも興味が引かれます。
あとはタグのアグリゲーション。あちこちのサービスごとにタグ情報が蓄積されると、アグリゲーションしたくなってきます。はてブとDeliciousのタグをまとめてみたい、とかね。マッシュアップという形で、こういうサービスもだれかが提供し始めることでしょう。もしかしたらGoogleが考えているのはそういうことなのかもしれません。