Matrix PowerWatchを入手した
Matrix PowerWatchは、体温と外部との温度差で発電することが最大の特徴の腕時計です。後述のように、現仕様ではスマートウォッチとは考えない方がいいと思います。
僕が、Indiegogoで見て投資したのが2016年11月。
今年の初めには出荷開始されたようでしたが、なんの連絡もなし。同じような投資者はたくさんいて、キャンペンページのコメント欄は、いつ届くのかのクレームであふれていました。4月に国内販売が始まってから、僕もコメントを書いたり、メールを書いたりしましたが、反応なし。$144だし諦めていたところ、4月27日に配達先住所の確認メールが届き、5月2日には配達されました。その日は不在だったので、実際に受け取ったのは、5月3日です。
機能は少ないですが、iPhoneを持ち歩かなくとも、充電が不要で歩数が計測できれば便利と考えていました。
以下は、この10日間ほど、入浴時以外は腕につけたままでいた感想です。
彼らの最大の特徴の発電機能、thermoelectric generator (TEG)は正しく機能しています。しかし、製品としての詰めは非常に甘いと思います。
外見はかっこいいと思います。しかし、厚すぎ大きすぎ。仕様によると厚さ12.5mmに直径46mm。僕の普段使っている大きめ・重めな腕時計は厚さ10mm程度と直径40mm程度。この差が僕には致命的で、長袖のカジュアルシャツあるいはYシャツを着ると、袖からPowerWatchが出ないだけでなく、手首の回転に支障をきたすほど。僕の好みは、腕時計が普段は袖の中にあることなので、アウト。僕はスポーツやアウトドアで使うわけじゃないし。
次に機能について。まず、iOSのヘルスケアと同期しないことにがっかりしましたが、結果として同期しないことで助かりました。
消費カロリー計測は、歩数計測が後に書く通りなので、信じられるのかわかりません。
睡眠量計は当初は手動での起動でしたが、5月5日のバージョンアップで自動検知になりました。しかし、5分単位の1日の寝たと認識された時間が記録されるだけ。目覚まし機能があるわけではなく、僕には使い道はありません。
Running ModeとStop Watchは使っていないため、評価できません。
さて、期待の歩数計は、残念ながら期待はずれでした。iPhone Xに比較して非常に大きな歩数が計測されます。iPhoneは一日持ち歩いていないことを含めてもおかしい。例えば、5月6日はiPhone 8,211歩に対し、17,598歩。5月7日は7,206歩に対し、10,642歩。
試しに100歩を数えながら歩いて、歩数の変化を見たら、どちらもあってます。2回試しましたが、結果は同じ。なんとなくわかったのは5月12日土曜日。自宅で起床後、布団のシーツを交換し、布団を干し、洗濯をして、朝食をとったら、なんと2,000歩を超えていました。単身赴任の狭い2Kアパート、ありえません。PowerWatchは歩数すら振動センサーではなく、温度の変化で見ているようなので、判断できないのかもしれません。これでは使い物にならないので、iOSと同期しなくて助かりました。しかし、開発側でも少し試せばわかりそうなこと。
その他、5月5日のバージョンアップではスクリーンセーバー機能が入りましたが、簡単に目覚めないひどいできでした。文句が相次ぎ、5月8日のバージョンアップでこの機能は無くなりました。これだって、開発側でまともな評価をしていない証拠。
それにしても、クライドファンディングでこのレベルの品質を判断するのは難しい。数値表現できないですから。
製品版の日本価格は¥32,800のようです。PowerWatchに関心持っている方は注意深く検討ください。ソフトウェアの改善はこれからも続きますし。
なお、販売元のリンクを開くと、勝手に日本語ページに飛んでしまいますが、英語ページにはFAQ等もあり役立ちます。JavaScriptをオフにすると勝手には飛ばないことに気づいたので、購入前の検討材料にどうぞ。