オルタナティブ・ブログ > 中小企業のIT営業戦略術 >

中小企業がITを活用して売り上げにつなげるにはどうしたらいいか?WEBマーケティングとWEB戦略コンサル実績350社50業種以上の実績とノウハウで、海外の最先端情報を中心に、噛み砕いてご紹介。

【SMX2011】Googleのアルゴリズム変更~これからのサイト運営はどうすべきか

»

2011smx_google_famerupdate現在サンノゼで行れているSMX(Search Marketing Expo)2011というイベントがあります。

検索エンジンマーケティングの最新情報が手に入るため、多くのマーケターが集って大盛況のようですね。#SMXのハッシュタグをつけたツイートや、関連記事、ライブブロッギングなど様々な最新の情報が飛び交っています。私も行きたいです。

現地には日本人の方も行っていて、きっと返ってくる頃にはたくさんの情報があふれかえっていることでしょう。
#「海外SEO情報ブログ」 の鈴木さんもです(^_^

その中で今回はSearchEngineLandの記事をご紹介します。

記事は「The Farmer/Panda Update: New Information From Google and The Latest from SMX West」この間のファーマーアップデートに関する最新情報です。

ファーマーアップデートに関しては、ウェブマスター同士で現在進行形で議論が戦わされています。

内容としては

  • コンテンツファーム系が評価を落とされたと言うが、どのようなサイトが危ないのか
  • もし評価を落とされてしまったら、どうやって回復すればいいのか
  • 最近ランキングが落ちてしまったが、これはそもそもファーマーアップデートのせいなのか
  • これからどのようなことを重視すべきか

が中心です。

SMX以前の大筋の予測

これに関して、SMX開催以前にどのような状況になっているか、それが先ほどのSearchEngineLandの記事にサマライズされています。

これからのサイト運営についてかなり有益な情報だと思いますのでご紹介いたします。

  • かなり質の低いページがサイトの中にあると、サイト全体のランキングを下げることがある。たとえサイト全体が高評価を元々受けていたとしても。 (※質の低いページは、むしろ害悪になるかもしれませんね) 
  • WEBサイトが、有益なものでもなく・(オリジナルで)書かれている部分も少なく・オリジナリティがあるものでもなく・内容が濃くない、といったクオリティの低いページだと判断された場合、検索結果に出なくなるかもしれない
  • デザインやユーザビリティ、広告からコンテンツを見に行った割合、ブランドの認知度も重要になる
  • コンテンツも評価対象であるし、同時にテンプレート(ヘッダーやフッターなど各ページでほとんど共通の部分、昔はボイラープレートなんて言われましたね)も評価の対象。サイドバーが広告で埋め尽くされているようだと危険。
    (※コンテンツ以外は重視しないといいつつも、それ以外の部分もクオリティの審査基準に入るようです。 油断は禁物)
  • サイト全体のクオリティを高く保てているとしたら、次に重視すべきはソーシャルメディアや他のチャンネルで「認知」「注目」されているかどうか。(※これは相関関係的な要素が強いと思います)
  • 他のチャネルにも手を広げるべし。検索にしても動画であるとか画像検索、Googleニュースなど
  • 今回のファーマーアップデートから色々学ぼうね

大枠として重要なのは、まずは「クオリティの低い個別ページがもしかしたらサイト全体の評価を下げる害悪になるかもしれない」という事です。

もし現在サイト内に、昔の名残で「用語集」「ただの羅列リンク集」などが残っている場合はそれがそのページだけではなく、サイト全体にダメージを与えるかもしれません。

このファーマーアップデートはまだ米国のみで日本導入の日程は分かりません。

しかし、GoogleのMattCutts氏は昨年、「2011年からは日本でもスパム対策を強化する」と言っていました。

いつきても良いように今から対策を打つべきですよね。

デザインなども評価の一つに?

また、詳細を追っていないので何とも言えないのですがデザインやユーザビリティも判断基準に入るかもしれません。

ただSMXでは「GoogleAnalyticsのデータを検索結果の順位決定に使うことは無い」と明言していたそうです。

そう考えると、どこでそれを測るのか。ここについては情報に敏感になっていかないと行けないかなと思います。

昨年の「読み込み速度も検索順位の決定要素になる(かもね)」という件もあるので、実際のところはまだ全然分からない状態だとは思います。

とは言えコンバージョンレートの向上のためにもやって損は無いですよね。

質の低いコンテンツとは?Googleの公式回答

ではそもそも質の低いコンテンツとは何か、ということですが、これはGoogleの公式回答を読むのが一番良いと思います。

Our recent update is designed to reduce rankings for low-quality sites, so the key thing for webmasters to do is make sure their sites are the highest quality possible.

We looked at a variety of signals to detect low quality sites. Bear in mind that people searching on Google typically don’t want to see shallow or poorly written content, content that’s copied from other websites, or information that are just not that useful.

In addition, it’s important for webmasters to know that low quality content on part of a site can impact a site’s ranking as a whole.

For this reason, if you believe you’ve been impacted by this change you should evaluate all the content on your site and do your best to improve the overall quality of the pages on your domain. Removing low quality pages or moving them to a different domain could help your rankings for the higher quality content.

(今回のアップデートは質の低いサイトのランキングを下げるためのものだ。だから、ウェブマスターのみなさんは、まず自分のサイトができるだけ高い質を保てるようにするのが良いと思う。

Googleは質の低いコンテンツを持つサイトが出す様々なシグナルを監視しているんだ、一般的なGoogleを使う人たちというのは、検索結果に他のサイトのコピーであったりつぎはぎであったりするような薄っぺらい内容のページや、そもそも内容が乏しかったり有益では無いページが出ることを望んでいないことを、今一度心に留めて欲しい。

それから、ウェブマスターの皆さんに知っておいてもらいたい大事なことは、低い質のコンテンツがサイト全体のランキングに影響を与えると言う事。

なので、もしあなたが自分のサイトが今回のアップデートで順位が下がったと思うなら、まずはサイト全体を見回して質の低いコンテンツがないか探し、もしあるならそれを改善することに注力した方がいい。

質の低いページを削除したり、他のドメインに移すことは効果的だよ。

こうやって読んでみると、先ほどの内容がかなり書かれていますね。

SMX2011での追加情報

さらに、今開催中のSMX2011にていくつか追加情報があったようです。

同じように先ほどのSearchEngineLandの記事から抜粋です。
The Farmer/Panda Update: New Information From Google and The Latest from SMX West」 

順位が落ちていないサイトの特徴

AudienceWiseのMatthew Brown氏によると

  • 「Googleは今回のファーマーアップデートを”コンテンツファームのため”にやったとは言っていない。なので、全てのサイトが対象となることを忘れないように。E-commerceやショッピングサイトももちろん含まれる」
  • 「"quality vs. quantity ratio" 質と量のバランスをGoogleは見ているのでは無いか。(多少質が悪くても量が多ければOK。しかし少ないページ数なのに質が悪ければNG)」
  • (少しずれますが)「トップページのバックリンク数とサイト全体のバックリンク数の比率も、見ていると思う」
  • コンテンツファーム的サイトでも順位が落ちていないサイトがある。
    その特徴は「たくさんの人に認知されている(バックリンク数?)」「内部ページにもリンクが集まっている」 「ソーシャルメディアでよく言及されている」といった特徴があるように思う。

それ以外にも「Associated Content from Yahoo! - associatedcontent.com」の例を挙げて、Yahoo!のプロパティーになっているところは順位が下がらなかったが、それ以外の部分は下がったなど興味深い事例が挙げられています。

※プロパティーとは、Yahoo!地図ですとか、地域情報ですとか、ファイナンス、ショッピングなどYahoo!の提供サービスの総称

大手メディアにとっては福音かも?

Tim Ruder氏はまた違った視点から今回のアップデートを俯瞰しています。

  • CNN.comなどのメディアは毎日たくさんの記事を出していて、コンテンツファーム的なのに、むしろアクセス数は上がっている(らしい)
  • それは恐らく、質が高いからであろう
  • それだけの質の高い内容を出し続けられるのは紙媒体などもやっている大手メディアだからであって、これは大手メディアにとっては有利な状況になると言う事では無いか

なるほど、確かにそうですね。

終わりに

総じて言えるのは、これから検索エンジンからの集客を目指すならサイト全体の質をきちんとメンテナンスしていく必要があるということです。

ただひたすらにコンテンツを作るのももちろん大事なのですが、その一方で過去のコンテンツの状況を見直して、あまり役に立っていなさそうなもの、アクセス者にエンゲージメントしていなさそうなものは、ドメインを移すか、あるいはターゲットキーワードを変えて、役立ちそうな人に見てもらえるようにする。

そしてもちろん、中途半端な用語集やリンク集などの明らかに質の低いコンテンツがあるならそれを排除する。

これらに今から手をつけていくべきでは無いかと思います。

いつ日本も米国とそれほどタイムラグ無くGoogleの対応が行われるようになるか分かりませんよね。

SearchEngineMarketingExpo関連ツイート

無料「ウェブ解析ガイドブック」のご案内

Banner_miniアクセス解析やウェブサイトの現場での運用について書いた初心者向けガイドブック、『「現場で使える」WEB解析入門』をリリースしました。

企業でウェブ解析を内製化したい!ノウハウを溜めたい!というあなたにぴったりです。約3万文字、ぜひ会社に一冊どうぞ。

無料でダウンロードできますので、ぜひお持ち帰り下さい。印刷も自由です。(^-^

→ 無料ダウンロードはこちらから

WEB戦略ニュースレターで、さらに定期的にノウハウを

ブログでは書いていない、そもそもの考え方や掘り下げた内容をお送りしています。 WEB戦略無料メールマガジン

→メルマガのサンプルはこちら

 

Comment(0)