オルタナティブ・ブログ > Social Reading >

ソーシャルメディア×読書など。ソーシャル・リーディングな日常を綴ります。

【Book】『僕がアップルで学んだこと』

»
僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書 214)

僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書 214)

  • 作者: 松井博
  • 出版社: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2012/4/10

スティーブ・ジョブズやアップルの関連本も百花繚乱の様相を呈しているが、本書の著者はアップルの中の人。著者が入社した1992年、アップルは不良が跋扈して荒れている底辺高校のような、ひどい状態であったのだという。

そのどん底時代からスティーブ・ジョブズが復帰して以降の黄金時代まで。16年間に渡って、著者が内側から見続けたアップルのBefore/Afterこそ、本書の最大の見所である。

スティーブ・ジョブズが暫定CEOに就任してからのしばらくは、恐怖政治のような状態が続いたのだという。利益よりも自己満足が優先されていた数々のプロジェクトは一掃。敷地内での喫煙は禁止、ペットの連れ込みが禁止、勤続年数に応じて与えられるサバティカル制度の廃止、等々。

その中でも一番の改革は、働く環境を変えたことにあるのだと著者は力説する。それなら、具体的にはどのような方向を目指したのか?それはシンプル志向というものだ。アップルの製品そのままに、組織そのものもシンプルにしたことが、さまざまな効果を産みだしたのだ。

また、社内政治や上司との付き合い方という泥臭い部分にも踏み込んでいるのが、特徴的だ。社内政治の熾烈さはシリコンバレーの中でも屈指といわれ、ポジションが上がれば上がるほど激しさを増していくのだという。まさかの状況に出くわさないためにも、社内の情報によく通じ、商品開発用にウリを作り出し、情報発信をしていかなければ生き残っていけないそうだ。

組織にせよ人にせよ、それらが活動する基になるのは「環境」である。変化の激しい時代ではあるが、「環境」をどのように味方につけて、生き抜いていくか、そんなヒントが満載の一冊だ。

※本書は、(株)アスキー・メディアワークスの吉田様より献本いただきました。吉田様、どうもありがとうございました。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント等につきましては、Facebookページの方でお願いいたします。

ノンフィクションはこれを読め!HONZも、あわせてよろしくお願いいたします。

Comment(0)