集団を賢くする方法
集団で導き出した答えは、上手くいかないと、平凡であったり、間違いが増幅し、余計に悪い結果になったりすることがあります。
人は、他人の評判を気にするものです。集まって議論をしても、強い存在感を示す人物のもとでは、口をつぐんでしまうこともしばしばあると思います。
本当は「3人寄れば文殊の知恵」と言われているとおり、良い答えが導き出せるはずなのですが、なかなか理屈通りにはいかないというのが現実のようです。
「ハーバード・ビジネス・レビュー」6月号にて「一人ひとりの知恵を活かす6つの方法 いま明かされる集団思考メカニズム」という論文に、集団を賢くする方法がありましたのでご紹介しましょう。
・・・・(以下抜粋して引用)・・・・
1 リーダーを黙らせる
みずから率先して偏見のない心を示し、率直な意見を求めるリーダーは、この問題を解決できる。
2 「批判的思考」をプライミングする
集団のリーダーが最初から積極的な情報開示をしておけば、たとえ全体の流れに逆らう情報であったとしてもメンバーが口を閉ざす可能性は減少する
3 集団の成功に報いる
全メンバーが「個人として正しい判断をしても何も得るものはないが、集団として正しい判断をすれば何かしら得られる」と知っていれば、カスケード効果が起きる可能性は大幅に減る。
4 役割を与える
他メンバーがそれぞれ何らかの分野で役立つことをメンバーが知っているというただそれだけの理由により、情報を賢く集約出来る可能性がはるかに高まる。
5 人為的に反対者を指名する
討議の内容の向かっている方向にあえて反対する立場をとってもらうのが効果的。
敵対チームをつくるのもさらに効果が大きい。
6 デルファイ法
匿名で評価の投票を行う。
一回目評価を行う。次に二回目の再評価を行うが、この際、一回目の評価結果を4つに分けたうち真ん中に近い二つの範囲内で納めること。メンバーは評判プレッシャーから解放されるため自己規制で口を閉ざすという問題が軽減される。
・・・・(以上引用)・・・・
確かに合理的な方法であると思います。
「何が正しいか」という軸をきめるところが難しいですね。そこが、昨日書いた「集団経営」の中にある「人として正しい」ということを軸にするのは一つの良い方法であると思います。
また、「一人ひとりが自ら燃えること」これも大事なことです。
組織は集団でこそ力を発揮できるものだと思います。
チームが心を一つにして良い結果を導き出してほしいですね。