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【ボイトレまとめ 8】滑舌トレーニング

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滑舌を気になさる方は想像以上にいらっしゃいます。

滑舌を鍛えるために、早口言葉の練習をする方も多いようです。
ところが、せっかく早口言葉の訓練をしたとしても、横隔膜が使えていないと滑舌が良く聞こえるようになりません。

滑舌は主に、子音のさばき方が良いかどうかにかかっています。
子音のさばきは主に横隔膜によって行います。

特に難しいのはハ行です。
ハ行はとてもやりにくいものです。

[h]は、他の子音のようにひっかかりがないぶん、横隔膜を特に強く使わなければ発音できないからです。
ただ口先だけで発音していても、流されて聞こえなくなってしまいます。

他にも、母音を抜いて、息を通しながら発音する[p][t][k][f][s]などの破裂音・摩擦音。「無声音」ともいわれます。
これらのものも、口の中にしっかりと息を通して発音します。

滑舌は、横隔膜を鍛えることによって良くなります。

横隔膜を鍛える簡単なトレーニング方法は、【ボイトレまとめ2】でもご紹介しましたが、復習のため簡単なものを一つご紹介いたしましょう。


★★★ 横隔膜ブレス ★★★

(1)横隔膜があるあたり、あばら骨すぐ下(おへそと一番下のあばら骨の間)のお腹に手の平を当てる

ポイント:横隔膜意識のために手を当てます。横隔膜はインナーマッスルで動きます。筋力トレーニングのときに筋肉をつけたい部分を意識すると筋肉の付きが早いですね。それと同じ理論です。

(2)顎を下げて口を開け、思い切り息を吸う

ポイント:このとき肩が上がらないように。お腹が張る感じを手で確認すること。

(3)口を閉じ、頬と鼻の下をぱんぱんに膨らましながら、唇に針一本通るくらいの隙間を開け、チューブにあいた小さな穴から空気がもれるように、圧をかけながら5秒間息をはく。

ポイント:口の前にティッシューをかざすと簡単に吹き飛ぶくらいの呼気です。ここで大事なのは、横隔膜が張っている(支えている)感じを意識することです。腹圧が高まります。

(4)息をはききったら、再び口を開けて1から繰り返す。

ポイント:息をはき切ると慌てて息を吸い込みたくなりますが、それは我慢してゆっくりと大きく吸うこと。慌てると余分なところに力みがきます。
繰り返すと「頭が白くなる」方がいますが、その場合吸う息が足りません。
そうは言っても楽なトレーニングではありませんので、少しキツいくらいが正解です。 

(5)これを10回繰り返します。1ヶ月継続すると横隔膜が鍛えられ、滑舌がよくなり、声も通るようになります。


そして、さらにしっかりと滑舌を良くしたい方は、下記の「舌筋のトレーニング」を行うとさらに有効です。

★★★ 舌筋のトレーニング ★★★

(1)口を閉じます。トレーニングの最後まで口は閉じています
(2)舌を下唇と下歯茎の間にさし込みます
(3)舌の先に力を入れて、右端から左端にゆっくり移動します
もしメトロノームがあれば目盛60で5拍かけて移動します
(4)左端までいったら、そのまま力をゆるめずに右端に戻ります
(5)以上を3往復みっちり行います
(6)3往復終わったら、今度はそのまま上唇と上歯茎の間に移動
(7)同じように3往復行います

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