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プレゼンやスピーチで感情表現ができない 表現するにはコツがある

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心に強い思いを持っていても、人前で話したとき上手に感情表現が出来ず、聴き手に思いが伝わらない、というのは皆さん共通の悩みのようです。
 
しかし、はたして「感情表現」とは、心に思いがあれば出来るものなのでしょうか?
 
声優で俳優であった城達也さん。
 
城さんは「ジェットストリーム」というラジオ番組の機長役でのナレーションで有名だったようですね。私はその番組を聞いたことはないのですが、YouTubeの残された記録から聞くと大変な美声だったようです。
 
その城さんがなくなったとき、タモリさんが「笑っていいとも」で、「城達也さんに薬の使用上の注意を読み上げてもらったことがあるんですが、聞き入ってしまって言葉にならない感動があった。あれは感動しましたね」(ウィキペディアより)と語ったそうです。 
例えば、漫談家の徳川夢声さんなどは、単なるレストランのお品書きを読み上げただけで、皆さんが感動してしまったというのですから、その表現力の凄さを思い知ることができます。
 
表現力のある人というのは、単なる薬の使用上の注意書きであっても、レストランのメニューであっても、無味乾燥なテキストを読んでも人を感動させてしまうものなのです。
 
それを「表現力」というのではないかと思います。
 
表現力とは、学習して得るもの。
ただ強い思いをストレートに伝えようとするだけではだめです。
 
城達也さんは、「ジェットストリーム」において、機長の役になりきるために、機長の制服のようなダブルを着用し、常にスタジオを薄暗く飛行機のコクピットのような状態にしていたそうです。
 
表現とは、大変な表現力をお持ちのプロでも、すぐに出来るようなことではなく、心を集中し、鼓舞させる状況を作って努力していたのですね。
 
ヒントとしては「これがあるとなりきることができる」というものを一つでも作ることです。
 
しかし、100%なりきってしまったのでは、ナルシストになってしまい、人は感動しません。
 
難しいことですが、どんなに入り込んで情熱的になっているときでさえ10%の冷静さを持つようにすることです。
 
私は、プレゼンはたいていVTRを録画するようにしています。
後で見るのはあまり気分の良いものではありませんが、表現が伝わっていないところが客観的に判断できるので、これが一番勉強になります。

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