結果から考えるのではなく、目標から逆算する
学生を指導する際には、進路指導、就職指導などの場面があります。
そこまでに学生が努力してきた結果をもとに進路を指導する、就職先を探して上げる。
結果というか、その時点での彼らの力をもとに指導するというのは簡単ではありますが、もう少し前に最終的な目標(志望大学、希望する就職先)を一緒に考えてあげて、そこにたどり着くまでの道筋(プロセス)をつくり、その進捗を指導できなかったのかと考えてしまいます。
高校3年生になってから志望校を選定する、大学3年・4年になってから慌てて就職活動をはじめる愚。
これは学生に限らず、社会人である私たちにも同じようなことが言えるのかもしれません。
目標(ゴール)を設定して、そこにたどり着くまでの道筋(プロセス)を明確にする。
その道筋(プロセス)を常に見据えて、時間軸に合わせて進捗を管理する。
目標(ゴール)にたどり着いたタイミングで、そこまでのプロセスを振り返り学ぶ。
そのような指導を社会人である私たちが学生に行いながら、自らの仕事の精度を高めるための振り返りをしています。
人の能力がどうこうという前に、何をどれくらいの行動量でいつまでに行う必要があるのかということが明確にならないとマネジメントというのは機能しないということです。逆に学生であっても、そこが明確であれば、能力や経験が乏しくても目標にたどり着くことはできます。
志望校(ゴール)を決めて、やらないといけないことを明確にして(計画して)、しっかりと勉強して(実行して)、テストを受けて(検証して)、理解していなかった箇所を復習する(改善する)というのは、彼らでも経験しています。
初回で100点が取れなくても、テストを受けた後に間違ったところを復習することで初回100点を取った人と同じ理解度を確保することはできます。学生には仕事はカンニングもありだし、やり直しもOKだと話しています。
ひとりで勝負する学生時代と、チームで勝負する社会人との違いも明確に話をしています。
そもそも会社にはマネージャーという人がいます。
このマネージャーという役割の人は、ゴール設定から計画・実行・検証・改善のプロセスを伴走してくれます。
仕事を学校と同じように、単元や章などに分解してくれて、その単元や章での確認テストのようなものもつくってくれますし、そのテストの点数が低くても間違ったところを徹底的に教えて100点にしてくれます。それが人材育成と品質管理です。
最終的な目標を達成するには、今、何をしないといけないのか?
最終的な目標を達成するには、これだけは外せないというプロセスは何か?
最終的な目標を達成するには、誰の協力が必要となるのか?
などを一緒に考えます。
結果から考えるのではなく、目標から徹底的に逆算します。