環境だけが人を変えることができる→育成採用の考え方
企業の3月決算の発表が続いていますが、
100年に1度と言われるのを実感する赤字決算の発表が続いています。
企業の5月危機説というのも、
今回の決算発表を見ていると現実味をおびてきて、株主の動向が気になります。
しかし、なかなか変われなかった私たち日本人には
よい刺激ではないかとも思っています。
食うに困らない
働く意義も見えなくなってきた
という状況下で、
社員のモチベーションの維持のためには、などの議論を続けてきた私たちには
「危機感」という人間の本来の本能が出てくる環境の到来は
歓迎すべきものではないかとも考えています。
マスコミの報道などを見ていると、
景気が良いときには、雇用の流動化を盛んに報道していたのにもかかわらず、
景気が悪くなると、雇用を守れない企業の姿勢がという論調になっています。
企業を経営していると、
採用のミスマッチというのは絶対におこるということを実感します。
採用のときに、この人のこの部分を変えさえすれば・・と考えると絶対に失敗します。
なぜなら、人はそう簡単には変わりません。
変えようとすると、頑張るこちらも疲弊しますし、変われない相手も疲弊します。
ただの消耗戦になってしまいます。
仲間と戦ってもしかたないんです。
しかし、このような状況になれば、
変われる人間とそれでも変われない、変わらない人間が見えてきます。
企業としては、緊急事態のときにもマイペースな人材、は、
当然、必要とは思いません。
だから、リストラという再構築の際に、その人の役目が無くなるのです。
今回の不況は、
人材の本質的な部分での能力を見透かすことができるような
環境をつくりました。
その中で、どのように自分は見られているのか?
ということをしっかりと考えることが必要と思います。
キレイで快適なオフィス、良い待遇、充実した福利厚生、
に憧れて入った社員ばかりの会社は、
今の不況は厳しいものになっているようです。
環境で会社を選んでいる社員は、この不況になったら会社を見限ります。
採用支援などの仕事をしていると、
必要以上に着飾って学生にアピールする会社などもありますし、
そのような支援をしている採用支援会社もあります。
ただ、そのように着飾るのであれば、
社員が入ってくるまでにそのレベルまで会社を引き上げておかないと
社員は入社したとたんに元気が無くなりますし、
その時点で大きな荷物を担いでしまったことになります。
当社では、人を採用するときに、
組織で真剣に自分たちの組織のことを考えて、
万全の受け入れ態勢をつくることで組織力を強化する
という、「育成採用」の考え方を提唱しています。