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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

「サッとできてピシッとした効果が出るレビューのテクニック」でお話する内容の一部

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「レビューのテクニック、テストのテクニック」というタイトルで2012/6/14(木), 15(金)にインテックス大阪で開催される組込み総合技術展関西 2012(ET West 2012)のコミュニティセッションで河田氏と登壇します。セッション名は、昔の漫才師(たとえば「やすし、きよし」)のようになっており、私は「レビューのテクニック」の担当です。

このセッションのサブタイトルは「チャッチャとできてシュッとした効果」としています。関西を少し意識して簡単にできて効果が出るという内容を選びました。また、関西にいれば学生時代に誰しもが言われたことがある「チャッチャと終わらし」という表現と駅のプラットフォームで1時間に1回くらいは女性が発言しているであろう「シュッとしてはる」という表現を半ば強引に使っています。本ブログエントリでは、少しニュアンスは異なるものの多くの方に伝わるよう「サッとできてピシッとした効果」としています。

セッションの概要、申込みはこちらから。無料ですが、事前登録が必要です。

前置きが長くなりましたが、私の担当部分の内容の概要を紹介しようと思います。ご興味を持っていただけた方で、ご都合の付く方はぜひ会場までお越しいただければと思います。

簡単に実行できるテクニックを2つか3つ紹介したいと思っています。1つは、レビュー対象に一通り目を通すと「ふーん。そうなってるんだー」と納得してしまって欠陥を検出できにくくなる問題を解決するテクニックを紹介するつもりです。これは説明会レビューを防ぐためのテクニックでもあります。説明会レビューというのは、レビュー対象を作成した人が内容を説明すると、レビューアが「ふーん」と納得してしまって欠陥を検出できなくなるレビュー会議を指します。見方を変えて検出欠陥を増やし、本質的なものにします。

もう1つは、レビュー会議の時間短縮のための工夫を紹介したいと思います。レビュー会議に時間がかかる理由の1つはレビューアの欠陥指摘の発言の長さとそれに関連する会話です。これを短くするための工夫を紹介します。

技術の習得には2つのアプローチがあると思います。1つは、習得していくときに本質を理解し、その本質にそって形やテクニックを取捨選択したり改変したりしながら学んで最適な方法にたどりつくというアプローチ、もう1つは、まずは形から入って基本をおさえてから自分なりの方法に変えながら最適な方法にたどりつくというアプローチ(守破離と呼ばれていると思います)です。どちらが正しいかは習得者、習得対象、状況に依存しそうですが、このセッションでは後者のアプローチを前提とし、このアプローチに適したテクニックを選んだつもりです。

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