昨日都内で行われた大規模な尖閣諸島デモ。ほとんどのマスコミが取り上げないのは、なぜ?
昨日から今日にかけて、中国各地で行われた尖閣諸島に関する反日デモが大きくマスコミで取り上げられています。
たとえば、今朝(2010/10/17)の日経新聞1面では「中国で大規模反日デモ」というタイトルで7段、さらに4面でも9段・ページの半分を使って報道しています。
他の各種TVニュースでも同様。
一方で昨日、日本でも尖閣諸島に関して中国に抗議する大規模なデモがありましたが、あまり伝えられていません。
探してみると、こんなニュースがありました。
田母神俊雄さんの「頑張れ日本!全国行動委員会」が主導したようですね。
先の日経新聞の記事では、1面の7段中の最後に11行、4面の9段中の最後の1段を使って触れられています。ほとんど「おまけ」といった感じです。
私がこの都内のデモを知ったのは、Twitter経由でした。
こんな形でまとまっています。(5800名規模か3000名規模かは、色々議論があるようです)
今回のデモが放映されたなかった理由として、ネットに流れているものをピックアップしてみました。(サラっと見たレベルなので、取りこぼしもあると思います)
■「マスメディアのこの勧善懲悪の物語に沿った情緒報道は、たぶん最終的にはファシズムにつながっていくのではないかと思う。ワイマールの末期と今の日本はそっくりだ。」(佐々木俊尚さん)
■デモ主催者がテレビ局との事前根回しをしていなかったのではないか?つまり、テレビ局に取材依頼が来ていなかった。
■そもそもマスコミが取り上げるべきニュースは沢山あって、放映する枠は限られているので、全てを流すことはできない
■国内ではデモは沢山発生していて、そのうち放映されているのはごく一部
また、10月上旬に都内で行われたデモでも同様のことがありましたが、これについては「CNN/ロイター/AFPはニュースとして掴んだが、日本のマスコミは情報収集力がなく「特オチ」してしまったのでは」という意見もありました。
「マスコミのシナリオに合わない」「取材力がない」「情報が多すぎて整理できない」...といった感じでしょうか?
Twitterやブログ等のソーシャルメディアで、今までマスコミが取り上げることがなかったこのような情報を私たちが知ることができるのは、素晴らしいことだと思います。
一方で、マスコミが取り上げるニュースは、マスコミ側の解釈で分りやすく(=消化しやすく)かみ砕かれています。
私たちがこのような生の情報に接した場合、その意味を自分たちで消化・解釈し、考えていく「メディアリテラシー」を持つことが、今後は求められていくのかもしれません。