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忙しい中で、プライベートを充実させる考え方

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幸い、私は仕事に恵まれ、ライフワークの写真も学生の頃から数えるともう30年近く続けさせていただいていますし、ブログも2年間続けさせていただいています。

とは言え、長いビジネスマンとしての生活の中で、仕事が極めて忙しく、全くプライベートの時間が捻出できない時期もありました。

やはり全体的には、忙しい時期と比較的ヒマな時期を比較すると、圧倒的に忙しい時期が多かったように思います。現在も会社ではそれなりに忙しく過ごしています。

そのような中でも、何とか自由な時間を捻出して、仕事以外にも様々な活動を続けられたのは、何故なのか、考えてみました。

 

■まず社会人になって比較的早い時期に、自分が仕事を離れてライフワークとして何を行いたいのかを、真剣に考えていました。

そもそも、「ビジネスマンになるか?」「それとも、プロの写真家になるか?」と迷いに迷った末、「社会人として一人前にならなければ、写真家としても一人前になれる訳がない」と考えた結果、現在の会社に入ったので、ライフワークとして写真を始めたのは非常に自然な流れでした。

■次に、ライフワークを続けるために、自分の時間をどのように使うかをかなり真剣に考えました。

まず、基本的に週末には仕事をしなくても済むように、常にウィークディの間に仕事を片付けるように心掛けていました。

この辺りは、先日、「仕事の成果を最大化するために、考えたい2つの軸」で書かせていただいた通りです。


■さらに自分の全体の時間をどのように使うか、考えました。

一日24時間、一年365日で8,760時間あります。

一年220日で一日11時間働くとして、2,420時間。
一日の通勤時間3時間として、660時間。
一日6時間半眠るとして、2,373時間
食事、風呂、その他の生理現象で1日4時間使うとして、1,460時間

上記を8,760時間から差し引くと、1,847時間あります。これ、結構な時間ですね。

さらに、通勤時間の2/3を勉強や趣味の時間に当てると、1,847+440=2,287時間が自由に使える時間です。

会社で仕事をしている時間と、ほぼ同じ時間が生まれます。

仮に毎日平均14時間働くような、比較的ハードワーカーの方の場合でも、自由に使える時間は1,627時間。

ただ、私達は、ともするとこのような時間を意識することなく過ごし勝ちなのではないでしょうか?

例えば、テレビを見てボーっとしたり。

例えば、会社の同僚と飲みにいったり。

例えば、家族や友人とおしゃべりしたり。

そのようなことも、人生では重要な行動だと思います。

全ての行動が生産的である必要は必ずしもないのですから。

休むことも重要です。

ただ、「2,287時間のうち、半分の約1,100時間をそのようなことに使う」と決めたとしても、まだ約1,100時間残っています。

この時間、結構使いでがあると思います。

1,100時間が10年続くと一万時間を超えます。

よく、「モノゴトを一万時間続けると、その道で第一人者になれる」と言われます。

こちらにあるように、中谷巌先生は、田坂広志先生との共著「若きサムライたちへ―自分を生きる10のメッセージ」で、「鉱脈クラブ」という例えをなさっておられます。一部引用します。

---(以下、引用)---

私はよく「一万時間説」ということをいっています。若い時代には何か一つこういうことをやってみたいと思ったら、禁欲的に一万時間それに没頭しろという主張です。ああでもないこうでもないとあちこちに手をつけるのではなく、一つのことに一万時間死に物狂いで没頭してみれば、かならずその道でひとかどの人物になることができるという考えです。一万時間の努力によって得られたものがその人間の強みとなるのです。

一つのことを深く掘り下げて、ある鉱脈に突き当たることを、私は「鉱脈クラブに入る」と表現しています。いわば、深い知識と経験に裏打ちされた、相通じるものをもった人々の世界に入っていけるのです。やはり鉱脈クラブに入らないと、深いものは見えてきません。この鉱脈クラブに入っているか、そうでないかということは、不思議なことに世間の人々はすぐに察知します。そして鉱脈クラブに入ると、人々は自然に高い評価を与えてくれるのです。

---(以上、引用)---

この時間の使い方の積み重ね、結構大切だと思います。

長い人生をより充実させるためにも、どのように時間を使っていくか、考えていきたいものです。

そして、仕事の世界同様、もしプライベートの世界でもその分野で第一人者を目指すなら、その目安は一万時間の蓄積である、と言えるのでしょう。

できれば、鉱脈クラブの仲間入りを目指したいものです。

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