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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

無責任とは?

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台風が連続で来る今年の気候は、暑い夏に続き人間が過ぎしにくくなったなあ、と感じさせる。

さて、小泉元首相の脱原発発言と、安倍首相のこれに対する反論が巷間を賑わしている。そもそもオリンピック開催地決定の際に、安倍首相が「under control」などという発言をしたのも一つのきっかけだが、脱原発発言は無責任だと言う。

確かに、民生・産業用の電力需要が相応に見込まれ、一方で原油などのエネルギー源が枯渇し或いは価格が高騰する一方で、再生可能エネルギーはその開発、実用化にも課題があることを考えれば、即脱原発で良いのか、という点は確認の必要がある。

また、原発をこれだけ作ってしまったのに、今さら使用済核燃料を大量に抱えて、ただ脱原発というのは、まだ処理の問題が残っているのだから、そもそも原発を進めてきた政治家として無責任ということであれば、これも首肯できる部分はある。

ただ、だからと言って、福島原発に一体何が起きているか分からないまま、「under control」と言うのは、では無責任ではないのか?現実に2年半経っても、原因特定の糸口すらつかめない設備を作って、その原因究明に本気で対応していないことは、無責任ではないのか、と思うのだ。

更に突き詰めて言えば、政治家の最大の責任とは、国民の命を守ることではないのか?災害が起こって、しかも更にその影響が続く可能性がある時に、その原因究明をしない、或いは危険性が皆無ではないのに、国民のその地への滞在を認める、ということが一番無責任なのではないか?

確かに、安倍政権によって、日本社会、産業は少し自信を回復し、経済は持ち直してきているように思えるが、しかしこの進む方向は、既に時代遅れとなった力による政治、自己過信を前提とした日本の製造業至上主義、そして相変わらずの資金提供中心型ではないか?

昨日太平洋島嶼国に関する外務大臣主催のレセプションに参加した。一流ホテルの一室で催されたもので、式次第ほか担当関係者が一生懸命設営したのがしのばれるものだったし、来賓のあいさつも心のこもったものだった。

だが、一番の焦点は昨年のPALM6で合意された5億ドルの絆予算の使い道。これはこれで、これまでの失敗を踏まえてきちんと各国の発展に役立つように使ってほしいが、金だけの発想では太平洋地域に野心を持つ中国などの動きに対応できないのは明白だ

それぞれの国が小さいので、わが国の産業としても関与しにくいのが現実だが、一方で小さくとも14カ国、しかも広大な太平洋という地域を構成する、様々な意味で日本にとっても極めて重要な地域なので、金だけでなく、もっと現地のニーズをきちんと把握した、そして単に何かを提供するということではない、本当に国同士の永きにわたる絆が作れるような方法を考えるべきではないか

そういう目で見ると、一流ホテルとは言え、外務省におけるこの地域の位置づけがどうなのかと、私自身は勘ぐってしまうような扱いだと感じた。もっと歓待して、もっと時間をかけて腹を割って打ち解ける場があっても良いのではないだろうか?

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