政治センスのない政治家たち
今週も短めに。
もはや、皆が指摘していることなので、あまりここで触れるべきでもないかもしれないが、今回の問責決議については、あまりに意味不明なので一言。
与党も、やっていることは現状追随型の経済再生策や原発の再稼働など無茶苦茶だが、そもそもこのようなわが国の政治の現状、経済力の低下とその回復見込みの希薄さ、そして普天間・オスプレイ問題を契機とした米国との不調和が、昨今の領土問題での各国の様々な動きや逆に北朝鮮の動きににもつながっているという認識が、政治家には求められる。
だから、これまでの実績を見る限り民主党には期待できないのは事実だか、と言って解散総選挙を打っている余裕があるのかは十分に検討すべきだ。
以上は実体論だが、一方で手続き的に明らかにおかしいのは、まず民主と自民・公明は消費税増税で合意しているわけで、それにも関わらず自民が他の7野党の消費税問題を論拠とした問責に賛成票を投じるのは、あまりに目的のために手段を選ばないやり方と言わざるを得ない。
まして、解散総選挙と主張しておきながら、違憲判決の出ている定数問題に関する議案も棚上げにしたのだから、実際には解散しても選挙は打てないことになるわけで、意味不明だ。さすがに、あまりに子供の喧嘩の様相を呈していると言わざるを得ない。
これらの事象に加えて、橋下詣で。そもそも人気がありそうだということで、寄って行こうとする政党としての見識のなさには驚くが、橋下氏が元々マスコミを経由して名を上げたということもあるのだろうか、基本的にマスコミの報道がこれを煽っている部分が大きいと感じる。
これは実は今に始まったことではなく、そもそも55年体制崩壊もそうだったし、民主党政権の成立もそうだった。もちろん何らか国民の動きがあるので、それを報じているうちにという部分もあるのだが、このところの状況はどう考えても報道が誘導していると言わざるを得ないし、以前にあるマスコミ関係者が公言した「我々が一番国民の声を知っている」という思い上がった言葉を改めて思い出す。
このようなマスコミの横暴を許した結果が今のわが国であり、我々の生活だということを、国民一人一人が改めて認識し直すべきではないか?そろそろ民意を反映しない政治だけではなく、民意を歪めるマスコミも放逐すべきではないか?