オルタナティブ・ブログ > マイク丹治の「グローバル・アイ」 >

 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

新しい仕組みを試してみよう!

»

金融の世界でLIBORが問題になっている。まあ一言で言えば、実際の借り入れの基準になる金利を決める仕組みについて、大手金融機関がズルをして自動的に儲かる形にしていたということが疑われている。

でも、考えてみると大手金融機関が決定に関わっているのは金利だけではない。為替もそうなのだ。そして何故こうなっているかというと、古典的な金融システムの理論が思い浮かぶ。信用創造機能と決済機能。

市場に対して資金を供給し、資金の動きを管理する仕組みを、市中の金融機関に担わせ、その元締めとして中央銀行が存在するというのが、今の大多数の国の金融システムのあり方だ。それは、もともと両替商から成立した銀行という存在が、実質的に中央銀行より歴史ある存在だったこともあるが、やはり企業に対する資金供給の場において、間接金融が重要な役割を果たしたというのが大きな淵源だと思われる。

だが、企業の資金調達という面で見れば、わが国はまだまだ遅れているが先進国においては相当程度直接調達が主力となっており、加えてノンバンクや企業間金融、更にはマイクロファイナンスの存在なども勘案すると、信用創造機能における銀行の役割はかなり少なくなっている。

また、決済についても、IT技術の進展から様々なことが可能となってきており、今さら銀行経由である必然性がどれだけあるのか疑問だ。因みに、金融という観点で見れば、証券市場だって果たして証券会社がどれだけ必然かは疑問だし、そもそも市場自体がどれだけ機能しているのかも不透明だ

つまりLIBOR問題は、個別の問題ではなく、金融システム全体の問題のような気もするのだ。考えてみれば、アジア通貨危機とかリーマンショックも、結局は欧米の金融機関の偏った行動から出ており、その意味で根っこは同じ

だとすれば、中央銀行が銀行=インターバンクを通じて市場を調整するという今の金融システムのあり方を全面的に見直すことも一つの考え方ではないか?実際にどうするか明確なアイデアがあるわけではないが、それこそ5-10年に一回大事件が起きる今の仕組みはもう陳腐化している。

ちょうど先週のエコノミストに豪州の新たな税制のことが出ていた。詳しくは分からないが、要は探鉱や炭素への課税。地球環境問題は、南北問題とも関係して解決が難しい課題ではあるが、やはり当面この地球から出ていくことが出来ない以上、無尽蔵に豊かな暮らしを求め資源を採掘することは出来ない。

とすれば、一定のエネルギーを使用する行為はすべてそれに見合う資源を地球に戻してやるのに要するコストを負担する必要がある、というのが私の基本的な考え方だが、どうも豪州の税制はこれに近いように感じている。

何も自分の考え方がすべてというつもりはないが、もっといろいろなアイデアを出して、試してみても良いのではないか?いつまで経っても、社会保障の仕組みは変わらず、財政構造も変わらず、経済構造も変わらず、歳入が少ないから増税、エネルギーが足りないから再稼働では、とても知恵があるとは思えない。民度が高いなどと言っているが、本当は世界一バカの国だと露呈しているにしか過ぎない。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する