2007年はスマートフォンの年になる
2006年秋から冬にかけてのヨーロッパの携帯電話関連企業のトップの発言を集めました。まず、ノキアのテロ・オヤンペラ上級副社長兼CTOは、11月下旬の講演で、2007年には、出荷台数で、スマートフォンやPDAなどのConverged Devices with Open OSが、ノート・パソコン(Laptops)を上回るという予測を示しています。
また、同じくノキアのオリペッカ・カラスブオ社長兼CEOも、「生まれて初めて電話をかけるという体験が、固定電話機からではなく、携帯電話機からという人は、すでに5億人を超えている。同じように初めてインターネットにアクセスするのが、パソコンからではなく携帯電話機から、という人も急速に増えつつある」と発言しています。
さらに、英シンビアンCEOのナイジェル・クリフォード氏は、パソコンも固定電話回線網もインターネットも普及していない地域では、固定回線網が普及するよりも早く、携帯電話によるインターネットへの接続が普及する、と予測しています。
そして、英ボーダフォンも11月に新戦略を発表しました。
http://blogs.itmedia.co.jp/london/2006/11/yahoo_ebd9.html
この戦略には、2つの柱があって、<1>今後はWindows Mobile、Symbian S60、Linuxの3つのプラットフォームのみを採用する、<2>携帯電話とパソコン向けの統合サービスを確立する、というものです。かみ砕いて言うと、英ボーダフォンとしては、「パソコン+固定回線によるブーロドバンド」は無くならないものの、そのうちのコミュニケーションにかかわる部分、つまり音声通話、電子メール、チャット、ウェブへのアクセスなどは、スマートフォンや高機能携帯電話が引き受けますよ、と言っているわけです。
もちろん、これらの発言は、携帯電話業界の側の発言なので、多少は割り引いて考える必要がありますが、それほど過大な見通しでは無いと思います。