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アクトビラとペニーギャップとCDの価格について

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個人的には全然興味ないんですが、仕事の都合でアクトビラなどを調べています。動画配信も始まったようですが、基本的に有償なんですね。最新の映画ならまだわかるのですが、米国であればFOXのWebサイトで無料(強制CM視聴)で観ることができる24も有償というのが腑に落ちません。吹き替えのコストってそんなにかかるものなんでしょうか?

新しいタイプのメディアビジネスを始めるときは少なくとも最初は無料にするか、あるいは、広告収益モデルでずっと無料にするかというのは鉄則だと思います。有料と言ってもたかが200円くらいではないかと思われるかもしれませんが、「安い」と「無料」の間には消費者心理的には結構な違いがあります。こういうのを「ペニー・ギャップ」というそうです。ここのブログ(英文)の図を見るとペニー・ギャップの意味がよくわかります。

なんで日米でこんなに値段が違うのかシリーズという点では、洋楽の輸入CDと国内生産CDの値段の違いというのもびっくりですよね。1000円以上の違いがあることも珍しくありません。歌詞カードってそんなに高いのでしょうか?(って知ってて聞くなよ>自分)

日本のCDが世界的に高いのかどうかは議論の余地はあると思いますが、同じCDなのに国内品の方が輸入品よりはるかに高いというのは流通に問題ありとしか言えないでしょうね。

そういえば、去年ノルウェーに仕事で行ったら、CDが4000円くらいしてました。めちゃくちゃ高いようですが、ノルウェーは何でも高くてビッグマックセットが1000円くらいしますので、CDがビッグマックセットの4倍というと実はそんなでもないですね。要するに、クローネが円に対して強い(円が弱い?)というだけの話であります。これをもって日本のCDは安いと考えるとちょっとミスリーディングですね。地下鉄初乗り1000円のイギリスと比較しても同様のことが言えるでしょう。

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