待望の著作権法関連書籍発刊
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Amazonに予約注文して、発送を心待ちにしていた商品がやっと届きました。初音ミクではありません(それはもう届いてます)。中山信弘東大教授の「著作権法」です。
あえて説明するまでもないとは思いますが、中山先生は日本における知的財産関連法学の第一人者です。知的財産本部の本部長であり、著作権法保護期間延長問題、ダウンロード違法化問題等についても、冷静かつ説得力のある意見を述べられています。クリエイティブ・コモンズ・ジャパンの代表も務められています。
中山先生の著作権関連の本というともう10年以上前に出版された「マルチメディアと著作権」という名著があります。固定的な著作者が一方的に著作物を利用させるという旧来のモデルではなく、著作物が多くの人に利用されることで新たな価値を加えられていくという将来において、従来の複製禁止を中心とした著作権法では限界が来ており、新たな制度設計が必要ということを提言されています。この本は10年以上前に書かれており、さすがに古くなっている部分もあるのですが、基本的な考え方はほとんどそのまま現代に通用してしまうというのがすごいところです(この分野での制度改革のスピードがそれほど遅いという証しとも言えますが)。
私は、かねてから「マルチメディアと著作権」の内容を現代の視点から書き直した本を出してほしいと願っていました(著作権制度を勉強している人はみんなそう思っていたでしょう)ので、今回の出版はまさに待ちに待ったという感じです。まだ、米国にいるので本は読めてませんが、帰国して読むのが楽しみです。1日くらいで読み切ってしまうかもしれません。
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