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著作権管理団体にもSOX法を

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文化庁所管の公益法人で、ジャズの歌手・演奏家らでつくる「日本音楽家協会」(東京都港区)が、CDの放送使用料など計約1億3200万円、446人分の著作権料を約10年にわたって権利者に分配せず、協会事業費に流用するなど、ずさんに処理していたことが1日、分かった。文化庁は業務改善を指導した。

というニュースなんですが、こういうお金をいったん預かって再分配するという組織はどうしても不透明な事件がおきがちですよね。特に対象がミュージシャンだったりすると、あまり契約・金銭・権利等に詳しくない(あまりそういうのにこだわることを潔しとしない)人が多そうですし。

JASRACもそうですが、こういう著作(隣接)権管理団体の必要性自体には疑いの余地はありません。今後ますます重要性は増してくるでしょう。真に問題なのは、こういう団体のオペレーションの透明性と公平性の確保です。ということで、こういう団体にはSOX法のように、内部統制と監査を義務づけて、代表者が宣誓、違反があったら刑事罰というくらいにしてはどうでしょうかと思ったりします。

あと、もう一つこのニュースでショックだったのは、ジャズ演奏家446人分の著作権料が13年間で1億6600万円ということで、一人年間平均3万円弱という点です。やっぱり、ジャズってマイナーなんですねー(T_T)

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