NanoPi NEO2はいいね!
たまには技術ネタで。
私はプログラマー社長としてプログラミングもまだ頑張っているのですが、このところさすがにプログラミング以外の仕事で忙しく(社長ですから当たり前?)、なかなか製品をどっぷりと開発する時間は取れない感じです。
その一方で、やっぱりお客さんやパートナーさんと一番接する機会が多いこともあり、「こんなものできない?」と相談を受けることも多く、日頃忙しく頑張っている本物のプログラマーであるメンバー達に、これ以上仕事を増やすと嫌がられそうなので、プロトタイプは自分で作ってみることも多い状態です。メンバー達からすると、「楽しいところだけ持って行ってずるい!」と見られているようですが・・・!?
さて、プロトタイプを作る際に悩ましい点が、「プロトタイプをどうやって評価してもらうか」です。「実行ファイルだけ渡して、適当な環境で動かしてみて」とできるような場合もありますが、アプライアンスのプロトタイプであればやっぱりハードとセットで渡して、「電源を入れて簡単な設定をするだけで動かせる状態」で渡したいものです。
こんな時に便利なのが、ラズパイことRaspberryPiシリーズですね。ネットショップでも秋葉原でも簡単に手に入り、Linuxがきちんと動く環境が手軽に用意できます。
ところが、実際に評価してもらうために渡そうとすると、「IPアドレスの表示」が標準状態でできないのが困ります。IPアドレスはDHCPで自動割り当てさせるか、何らかの方法で設定してもらわないとならないのですが、とりあえず手っ取り早くDHCPでネットワークにつなぐだけで、と思うと、実際にどのようなIPアドレスが割り当てられたかを調べるのが難しく、なかなかアクセスできないものです。ラズパイにはHDMI端子があるので、モニターをつなげばもちろん確認できますが、せっかく小さなラズパイに大きなモニターが必要というのも残念なところです。
仕方ないので、ラズパイにつなぎやすいコンパクトな表示装置をあれこれ探して検討してみたのですが、「IPアドレスの表示」という目的にピッタリ合うものはなかなかありません。完全なコンソールになるタイプですと、余計な情報が出すぎたり、文字が小さすぎたり・・・。
最終的に、この2つがそこそこ使えそうな感じで残りました。評価用に渡すとなると、やっぱり基板剥き出しはイマイチで、ケースにきちんと入る状態が望ましいものです。左の黒いケースの方は立派なアルミ製ケースと、小さいながらもコンソールとして使えるLCD、さらにプッシュボタンが6個あり、かなり良いのですが、割とお値段が高いのと、入手性がイマイチ。右の小さなLCDは、ケースは自分で探さないとなりませんが、必要な文字情報を大きく表示できるので、「IPアドレスの表示」という役割ではこれが一番良いかも知れません。が、こちらも入手性がイマイチ。。
そんな感じで悩んでいたところ、こんなものを見つけました!
ラズパイの半分くらいの基板サイズで、ラズパイとピン互換のNanoPi NEO。
右がNanoPi NEOで、左は高性能版NanoPi NEO2です。NEO2はLANがギガビットリンクします!
ラズパイと比較して完全に足りないものはHDMI端子と内蔵無線LANくらいで、私の目的ではどちらも重要でないことが多いので、気に入りました!
日本国内では基板本体とヒートシンク以外があまり販売されていないのですが、直接中国から購入すれば立派なアルミ製ケースにモニターなども買えます。しかも安い! 他にNASにするためのキットなどいろいろあります。
このLCDはピンヘッダを全部塞いでしまいますが、とてもコントラストが高く、プッシュボタンも3つついていて良い感じです。
標準でLCD対応のマイクロSDカードもあり、日時表示と・・・
IPアドレスやCPU状態の表示と・・・
シャットダウン機能がプッシュボタン3つで操作できるようになっています。この状態で4400円くらいだったと思います(送料別)。
ラズパイとピン互換なので、ラズパイで使っていたLCD基板も使えますが、NanoPi NEO本体が見えなくなってしまうほど本体基板が小さいですね。
ラズパイ+アルミケースと似たような状態で比べると、サイズ半分で、値段も半分くらい?さらに、今のところケースも含めた入手性も良い感じです(と思ったら、このキットは現時点で在庫切れのようです)。
一応、悪い面も書いておくと、私が1個買って気に入り、社内メンバーが個人用に欲しいと言うので、まとめて7個注文したところ、1個は立ち上がりませんでした。クレームのメールに返事も来ないので、本体基板だけ秋葉原で買ってきました。。発送も毎回適当で、なかなか発送されないのでメールするとすぐに発送されるという「蕎麦屋の出前」的な感じでした。
LCDとケースがセットで安定的に供給されるのであれば、製品にそのまま採用したいくらいなのですが・・・
アプライアンスに使えるハードでLCDつきのものはなかなかないのですよ。。
NanoPi NEO2 Complete Starter Kit:http://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=189