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プログラミングでメシが食えるか!?

イーサネットの規格はたくさんあって難しい

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家庭やオフィスなどで、イーサーネットといえば、ツイストペアケーブルを使ったギガビットイーサを思い浮かべると思います。一昔前までは100Mbpsが主流でしたが、私が就職した頃は10Mbpsでした。

10Mbpsの頃はイエローケーブルという太い同軸ケーブルにトランシーバーを装着して、10BASE5や10BASE2といった規格のトランシーバーケーブルで端末につないでいたものです。取り回しにくく、トランシーバーの設置も面倒でしたが、いつの間にか100BASE-Tが出た頃からか、ツイストペアケーブルとHUBが使われるようになり、「今までの太いケーブルは何だったの?」という感じでした。。

その後、1000M(1G)bpsが登城したものの、なかなか機材の値段が下がらず普及しないと思っていましたが、今どきはごく普通に使われている感じですね。

一般的には1Gbpsまでが主流だと思いますが、回線事業者などでは10Gbpsやさらに上の規格があり、ごく普通に使われている(本当かな?)感じです。

さらに、回線事業者では信頼性あるいは伝送距離の関係から、光ファイバーでの接続が多く、これまた規格が多くて実にわかりにくいのです。。

私はネットワークプログラミングを主な仕事とするプログラマーですが、それでも最近まであまり光ファイバーや10Gbpsのイーサには直接触れる機会がありませんでした。大きめの仕事では、ハード屋さん、ネットワーク屋さんなど、それぞれ専門家がいますので、私は準備された環境の中でプログラムを作るのが仕事でしたので。

最近はさすがに、回線事業者向けの製品開発などもやっているので、自分でもそのあたりを知らないとまずい感じになってきたのですが、とにかく面倒です。1Gと10Gでよく使われるものだけをまとめても以下の感じです。

1Gbps
光ファイバー
・1000BASE-SX:マルチモードケーブル (550m)
・1000BASE-LX:マルチモードケーブル(500m前後)、シングルモードケーブル(5 - 10km前後)
メタルケーブル
・1000BASE-T:(100m)

10Gbps
光ファイバー
・10GBASE-SR:マルチモード光ケーブル (300m)
・10GBASE-LR:シングルモード光ケーブル (10km)
メタルケーブル
・10GBASE-T:(100m)

さらに、光ファイバーはコネクターの形状がいろいろあり、LCやSCという感じの名前で形状が全く違います。従って、ケーブルを買ってこようと思っても、10GBASE-SR用(マルチモード)LC-LC(10GBASE-SR規格の両側LCコネクター)のケーブル、という感じに指定する必要があります。

N2 N3
小さい方がLC、大きい方がSC。右みたいな感じで売られています。数千円くらい?光ファイバーにはマルチモードとシングルモードがあり、間違えると駄目なのですが、シングルモードの方が値段が高いようです。マルチモードというとどれでも行けそうな感じがしますが、シングルモードとは別物です。

N4
LCを挿した感じ。2本のケーブルのコネクターがばらけたものも、まとまったものもあります。

N5
こちらはSCを挿した状態です。

NIC(ネットワーク・インターフェース・カード)も10G対応のものはなかなか高価で、しかも、カードとトランシーバーが分かれていて、要するに、カードは10G対応のカードで、そこに挿すトランシーバーによって10Gになったり1Gになったり、あるいは10GBASE-SRのLCコネクター用になったりするわけです。カードも高ければ、トランシーバーがまたバカみたいに高いのです。もちろん、スイッチも10G対応のものは目玉が飛び出るほどの値段です。。

N1
NICとトランシーバー。NICが10万円くらい?トランシーバーだけで10G対応なら1個10万円近く・・・。

N6
トランシーバーと光ケーブルを揃えると高いので、メタルで直接つないでしまうダイレクトケーブルというのもあります。本番では使われないみたいです。

まあ、今のところ売れる数が断然少ないので高いのは仕方ないのでしょう。とはいえ、そういうものに対応した製品を開発しようとすると、それらもある程度買いそろえなければならないので、それなりに敷居が高くなりますね。もっとも、私が就職した頃は、10BASE5のPC-9801用NICは20万円位しましたので、それを考えれば同じようなものかも!?

ということで、詳しくはちゃんとした情報を調べていただきたいのですが、いろいろあるということを知るきっかけになればということで。。

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