オルタナティブ・ブログ > プログラマー社長のブログ >

プログラミングでメシが食えるか!?

新しい事業などを始めるときの私なりの考え

»

新しい事業を立ち上げるときや、新製品・新サービスなどを始めたいときに、私が心がけてきたことを書いてみます。これが正解とは思っていませんが、やり方の一つとして。

まずは余裕を作る
趣味なら別ですが、会社でと考えると、立ち上がるまでお金がないという状態で続けられるとは思えません。余裕があるときこそやる、あるいは、やるために余裕を作ってからやるべきでしょう。資金を借りてやるという方法もありますが、それは相当様々な経験を積んで自信が付いてからにしましょう。

小さく産んで大きく育てる
子供と同じで、最初にあまり大風呂敷を広げすぎると身動きが取れなくなるものです。投資しすぎたり、目標設定を大きくしすぎたりするより、まずは小さく始めてみる方が確実です。小さく始めれば比較的すぐに評価してもらえる状態にたどり着けますし、そうすれば周囲に見せながら客観的なアドバイスももらいやすくなります。基本的には2〜3ヶ月くらいで人に見せられるような規模で考えていくのが良いと考えています。長くなるほど自己満足の方向に走りやすく、修正困難になりがちです。

周りの人に常に見てもらう
自分たちだけで目標を定めて作り上げても、そもそも世の中で必要としているものかどうかもわかりません。買うのは自分たちではなくお客さんです。周囲の人、特にお客さんに見てもらい、指摘してもらうことはとても大切です。完成してから見せるというのは大きな間違いで、独りよがりで完成までいってしまうと、それが役に立たないといわれたときに立ち直りが困難になります。もちろん、お客さんの指摘が正解とは限りませんし、お客さんの意見を全て取り入れたものは大抵つまらないものになるものですが、良くも悪くも意見をもらうことはとても大切なのです。

すぐに結果は出ない
ここまで書いたことに注意しながら進めても、世に出してみたら全く売れない、評価されないということはよくあります。というより、大抵はそんなものでしょう。しかし、やめる判断を急ぐ必要はありません。そのものが評価されなくても、世に出してみたおかげで他の仕事が来るかもしれませんし、ノウハウも得ているはずです。しばらくはそれらで稼ぎながら、地道にアピールを続ければ良いのです。特に競合製品がないものほど、理解してもらうまでに時間がかかるものです。個人的な感覚では、3年は粘ってみるくらいが良いと思います。その間にいろいろなチャンスがくるものです。3年も頑張っていると、その分野のノウハウや情報がかなり集まるものです。そこまでがんばってようやく認められ、声がかかるようになるという感じかもしれません。ちょっとやってみたくらいのものは、仮に一時的に反応が良かったとしても、他社もすぐにできてしまうでしょうから、長く優位を保つのは難しいものです。

売れないことを恐れない
立ち上げてみて、完成できたとしても、ほとんど日の目を見ないことなどよくあることです。そんなことを恐れていては何も始められません。やってみた人だけが、何が足りなかったのかを実感することができ、それが次につながるのです。逆に考えれば、成功しないと危険という状態でチャレンジするのは、必死になるという良い面もありますが、世の中そんなに甘くないもので、失敗したときに本当に終わってしまうかも知れません。失敗は当たり前、良い勉強になるんだというくらいでやる方が冷静に進められて良い気がします。

好きなことをやること
やらされ仕事で新しいことを立ち上げるなど無理です。新しいことは軌道に乗るまでは叩かれ続けるものです。好きでなければやっていられません。自分の時間を使ってでもやりたいというくらいでないとまず無理です。

===

経営的には「甘過ぎ」と言われるような内容だと思いますが、このくらいで何度も経験しなければ本当の難しさはわからないと思います。一発勝負のギャンブルは自分だけでなく周囲にも迷惑がかかります。小さいものから経験を重ね、失敗から徐々に当たりの出し方を学び、きちんと結果を数値で出していくことが大切です。それを繰り返すことが自分を高め、周囲からも認められることにつながります。自分はともかく、家族やメンバー、お客さん、関係者に迷惑をかけるようなやり方を続けていたのでは、誰にも相手にされなくなります。人望・信用がなければ仕事はうまくいかないものです。

Comment(0)