自分の考えを語ることができるか?
昨日帰国した2回目のタイ出張では、前回にも増して多くの方々とじっくりお話しをする機会をいただけました。ミーティングの合間の雑談や、あるいはむしろ飲み会の席で、よく聞かれるのが「あなたの考えを聞かせて」です。
仕事のこと、会社のこと、将来のこと、家族のことなど、何についての考えかは様々ですが、いずれにしても「自分の考えを語ることができるか?」ということが、年を取るごと、あるいは立場が上になるほど、重要になると感じています。
自分の考えを語るという場合は、その場で適当にとりつくって話してもすぐに化けの皮が剥がれるものです。そのような話題になるときには、大抵何度も突っ込まれますし、様々な展開があるものなのです。普段から自分の考えを固めておかないと、つじつまが合わない受け答えになってしまうのですぐにわかるのです。
自分の考えを問われているので、正解はありません。他の人と違う考えになることも全く問題ありません。しかし、そういうテーマで会話をすることで、相手の人間性などのレベルを探っているという面はあるものです。他の人たちと考えが合わない場合の受け答えの仕方なども、実は人間性がよく出るのです。強引に自分の意見を主張するタイプや、人の意見に耳を貸さないタイプ、ガツンと批判してしまうタイプなどは、あまり深い付き合いをしたいと思ってもらえないものでしょう。
そんな会話をした後に、「あなたはこういうタイプの人だね。こういう面はとても良いし、でも、もっとこういうことをしてみるのも良いと思うよ。」という感じに感想を伝えてくれる方はとても大切です。たいていの人は、自分の心の中で評価を決めて、本人には伝えてくれないものです。伝えるのは本人を傷つける可能性が多少なりともあるので、言葉を選んで丁寧に伝えないとならないので、それなりに面倒なものです。それをしてくれる人は、本当に大切なのです。
今回、タイでお会いした皆さんは、多くの方々が私に対する感想を伝えてくれましたし、もっとたくさん会って話をしたいと言ってもらえました。すてきな人たちに巡り会えるのは、もともとすてきな仲間を持っていて、大切にしているからです。仲間の輪は連鎖的に広がっていくのが一番スムーズで間違いが少ないものです。タイでの人脈のきっかけはほとんどが宮沢さんですし、それ以外でも「タイに行くならこの人を紹介するよ」と声をかけてくれた方々のおかげです。もちろん、お世話になるだけでは長続きしませんから、私も逆にどんどん場に応じて良い方をご紹介しています。
いずれにしても、そのように紹介いただいた方々とお会いした際に、自分の考えを語れるように、日頃から自分自身をしっかり見つめておくことが大切です。