2010年度終了
今日で2010年度終了です。なかなか大変な一年だった気がします。一言で言えば「上期は仕事が少なく、下期の後半は多すぎ」だったのですが、傾向としては過去と同じパターンです。しかし、稼ぐことの大変さは年々増している感じです。
IT関連事業では、受託開発と製品開発販売を行っていますが、受託開発は明らかに案件の小規模化が進んでいると感じています。以前は当社のような人数の少ない会社でも、1案件で500万円を超えるものは結構あり、1000万円を超えるものもそこそこあったものです。最近は200万円を超えると大きめというくらいに、案件の規模が小さくなっています。工数全体が減っているというよりは、小出しの依頼が増えたという感じでしょうか。いずれにしても、受ける側としては高くても安くても商談・提案・見積・納品などの前後の手間は大して変わらず、結果として忙しい割にあまり儲からないということでしょう。もちろん、小規模案件が増えるということは、メンバーに隙間ができやすい、ということもありますし、逆に集中しすぎるということもあります。
製品開発販売は、世の中の傾向というよりも自分たちがどれだけきちんとアピールできているかがポイントと感じていますが、特注品と一番違う点は、実績がものをいう点です。チャレンジングなお客さんは、製品や会社に実績があろうとなかろうと、使いたいものは使うのですが、多くのお客さんは、「余所が使っていて評判がよいかどうか」が非常に大きなポイントになります。当社としてはようやくProDHCPやIntraGuardian2、Ethdelayシリーズなどで、実績がきちんとアピールできる状態になってきたところで、それに比例して、お問い合わせも増えましたし導入件数も導入規模も大きくなっています。もちろん同時に商談やサポートの苦労も増えています。
当社のユニークな点は、「製品を開発しているメンバーが、営業もするし、受託もする」という点でしょう。製品でのお取引をきっかけに、特注品の開発や、コンサル的なお仕事もいただけるようになることはかなり増えましたし、仕事の規模も大きくなりました。もともと得意な分野を感じてもらって依頼していただくので、やりやすい仕事が多く、メンバーもやっていて楽しい仕事が多いのが特徴です。また、製品も既成のままで使っていただくだけでなく、自分たちで開発したものですから、上手くフィットしない場合などにはどんどんカスタマイズもします。製品としての機能追加にすることが多いのですが、特殊な場合はこれも特注カスタマイズとして請けることもあります。このように製品に付随して受託の仕事が依頼いただけるパターンを、社内では「製品受託」と分類していますが、その割合は増えてきていますし、ノウハウを持つ内容が多いため、利益率も高いことが多いのが特徴です。
仕事の傾向はこのような感じでしたが、自分たちの思う方向に向かっている点も多いですし、世の中に振り回されている点も多い状態で、さらに思う方向に向かう力を増やしていかなければ、2011年度以降も大変なことになると思っています。
社内の体制も、様々な試行錯誤をしながら検討しています。どのようなチーム分けがよいのか、リーダーは誰が向いているのか、誰が何を担当すべきか、など、まだまだ考えなければならないのですが、当社の特徴でもある、「自分たちのやりたい仕事で稼ぐ」ということを考えているメンバーが多いため、押しつけではなく、「どうしたいか」を出し合って、一番動きやすい状態を目指して検討しているところです。
明日は入社式を行います。今年も新卒で力のあるメンバーが採用できました。すでに在宅アルバイトを続けた後、3月半ばからは、会社に来てもらってアルバイトを続けてくれていて、だいぶ様子はつかんでくれていると思いますので、スタートダッシュも期待できそうです。入社式の後は各事業部の事業方針発表会も行います。気持ちよく新たな年度のスタートを切りたいところです!