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社員の時に見ていた店の状況、オーナーになってから見ている店。見ている方角が違うとこんなにも違うコンビニの光と影。お客様とは何にも関係無いところで巻き起こるあれやこれ。(笑

◯◯ブームは作られている?!

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ある方のツイートをきっかけに、あるTV局が叩かれているようだが、ブームというものは、意図的に作られたものがほとんどなのではないだろうか。

コンビニはこのブームに振り回される傾向がある。
というのも、新商品や目新しい物で売り場を構成するコンビニは、ブームを商売の糧としているのだから、振り回されるのもいたし方ない。
有名な司会者Mさんが「奥さん◯◯が健康にいいらしんですよ!」と言えば、その商品を山盛り売り場に並べ、ランキング番組で紹介されればその商品を採用し並べる。

ん?その商品を採用し並べる?人気ある商品なのに置いてなかったの?
と、思われるでしょう。
ハイ!売れなかったもので(笑
現場もびっくりです。「おいおい、それが4位ってどういうことだよ」って感じです。
最近は、それも内部告発的に情報がインターネットに流れてしまうので、抜け道的に店舗を限定したランキングや著名人が選んだランキングといった感じの表記がされていますけどね。
ぶっちゃけ番組とのタイアップですから、売りたいものをランキングに忍ばせているのは、当たり前って言えば当たり前なのですよ。
それが「正しい行ないか?」と言われれば、間違っていると思いますが、コンビニ商売にしてみれば、売れる商品が集中していると、色々と恩恵があるわけです。

極端に説明します。
商品棚はスペースが限られています。そのスペースに、10種類並べて売るのと、絶対的なヒット商品1種類並べるのとでは違いが出てきます。
1;在庫量が減る・・・10種類の商品で売り場を作る場合、それぞれを最低ロットは仕入れなければなりません。当然、総在庫金額がふくらんでいきます。
2;廃棄リスク軽減・・・売れるか売れないか分からない状態より、ヒット商品=必ず売れる商品で売り場を埋めた方が廃棄リスクを軽減させられるわけです。

以前は、ヒット商品というもので売り場スペースを大きく取れたのですが、最近はヒット商品の販売数量が減っています。
理由は一つ、お客様の好みが多様化しているからです。多様化しているのですから、一つの商品が爆発的に売れるわけがないのです。
『長島大鵬玉子焼き』の時代は、マス・メディアが限られていました。新聞・ラジオ・TVが代表するメディアでしょう。代表するというより、そこからしか情報を得られない時代だったのです。

今は、それにインターネットが大きな主流として加わってきましたが、このインターネットが好みの多様化を加速度的に促進してきたのは、皆さんも実感としてお持ちではないしょうか。
自分の好みの細かいところまで満たす商品やサービスをその場に居ながら探し出せるのですから好みが多様化するわけです。また、SNSの発達により自分の目だけではなく、多くの人の見聞きした情報を簡単に手に入れることが出来るようになったのです。
ということは、一つの事柄が日本中を巻き込んでブームになるなんて、非常に珍しいことなのです。

ブームだと偽ったり、「美味しいですよ」って言って売れ残った商品を売ったりすれば、いずれシッペ返しが来ることを忘れてはいけません。
商売人として、自分の利益"だけ"を追求し、お客様に嘘をついて生き残れた商売があるでしょうか。お客様に嘘をついた場合どんな言い訳も通じません。ただ、お客様が離れていくだけ。

まぁブームなど気にせず、好きなモノが好きでいいのではないしょうか。
最後にこんな事例を紹介しておきましょう。
~流行色が決まるまで~
流行色って決めるの?流行ってるから流行色なんじゃないの?
一般社団法人 日本流行色協会~流行色が決まるまで~
http://www.jafca.org/trendcolor/process.php

あとがき
あるTV局を擁護するつもりはサラサラ無い。と言うより、私自身が"◯流"大嫌い人間だからだ。
領土問題や戦争問題でいつも日本の国旗を燃やすような方達の文化に声援を送ることは、どうしても出来ない。
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