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「接客をマンネリ化させてはもったいない!」 印象接客派、写実接客派、それぞれの良さを盗め!

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 こんにちは! 走る社長、貫洞(かんどう)です。

 この土日は、携帯ショップにて接客業に専念しておりました。そして、あることに気がつきました。接客スタイルには、大きく分けて2種類あるということです。絵画の世界の言葉である「印象派」「写実主義」という言葉が一番ピッタリ来ましたので、造語で「印象接客派」 「写実接客派」の2種類にまず分類しました。それぞれの強みと弱みを理解して、より良い接客を導き出していきます。


では、まず分類です。

 

A 印象接客派

商品自体のスペックの説明ではなく、感覚的に「その商品を買った場合に得られる喜びやメリット、持たなかった場合のデメリット」を訴求する接客。

話し方は基本的にお客様のペースに合わせ、とにかくお互いの心が「共振」するように持っていく。
声の大きさは緩急自在であり、大きな声とアクションで語ったかと思えば、急に小声になって「ここだけの話なんですけどね」などとお客様を惹きつける話し方をする。

お客様との距離は非常に近く、お客様の心境としては「買うつもりが無かったのに、なぜか欲しくなってしまった」というフワフワ感が残る。お客様の心に販売員の姿や声が残りやすい。
◎一度お客様の心の琴線に振れると、おもしろいように顧客化し、高額商品でも売れるのが強み。
×細かい説明を省いてしまうフシがあり、些細な事からクレームになってしまう事がまれにあるのが弱み。

 

B 写実接客派

商品のスペックや市場における人気の動向を客観的かつ具体的に浮き彫りにしていく接客。コスト説明や他商品との比較説明が丁寧。

話し方は基本的にいつも同じペースで、声ははっきりと大きめ。常に知識を十分にして接客に臨んでいるので、説明に安定感がある。何度同じ説明をしても同じテンションで説明できるのはプロの仕事である。

お客様との距離の取り方は「販売員とお客様」の枠を超えないレベルでのフレンドリーさ。お客様の心境としては「買いたいものが買えた」という満足感が残る。
◎クレームが少なく、お店としてのリピーターを作ることができるのが強み。
×セット商品の販売など、お客様が本来買うつもりの無かった商品を販売する事がニガテなのが弱み。

 

 あなたはAとBどちらのタイプでしょうか? 接客業以外の方は、AとBどちらの販売員に接客をされると気持ちがいいと感じるでしょうか?

 
 次に、分析です。私の周りの販売員をすべてAタイプとBタイプに分け、それぞれの接客を思い出してみました。そして、それぞれのタイプに向いている商材や意識すべきことをまとめてみました。


A 印象接客派の販売員に向いている商材

・高額商材の販売に向いている
高価格帯の車や洋服の販売には「それを所有した・身に着けた時の自分」を想像してもらう事が不可欠です。「これに乗っている方は少ないですよ。目を引く車です」「明るい時間帯のパーティーに映えますよ」等のトークがすらりと出てくる印象接客派向きです。

・形の無い商材の販売に向いている
語学学習のテキスト販売や、少し前だとネット回線の営業に向いています。これらの商品の価値は「それを学んだり・使ったり」した時にどのような効果が出るかをイメージさせないといけないからです。「英語ができるだけで、旅行だけでなく仕事の幅も広がりますよ」「ネットの速度が10倍上がるということは、情報収集が10倍効率的になる、ということです。今の時代、情報通こそ魅力的ですからね」等のトークは印象接客派ならすらすらと出てくるでしょう。


A 印象接客派の販売員が意識すべきこと

・知識武装を怠らない
いくら夢を語っても、具体的な数字がすぐに出てこなかったり、例え話に出した歴史の話が間違っていたら、夢物語は台無しです。自分の取り扱う商品の価格は1の位まで頭に叩き込み、引用したい例え話はオチまで澱みなく話せるように練習しておくべきです。中途半端な面を見せずに、最後までお客様に夢を与え続けましょう。

・接客の締めは「写実接客派」を演じ、必要な情報をきっちり伝える
アパレルであれば洗濯の仕方など、携帯であれば支払い方法についてなど「夢」以外の「現実」の部分をきっちり伝えます。これをきちんと行うことで、クレームをかなり防ぐことが出来ます。



 印象接客派にもさまざまなタイプがいますが、総じて自由です。仕事は楽しむもの、そんな風に考えている方が多い印象です。対する写実接客派はどうでしょう?

 

B 写実接客派の販売員に向いている商材

・毎日使う商品の販売に向いている
たとえば車でも、毎日乗る「足グルマ」には写実接客派の接客が合っています。「実際に毎日使った際の燃費やコストをしっかり把握したい」というニーズにきちんと応えられるからです。洋服であれば「着回しができます」等の実利的なトークがお客様の購買意欲を掻き立てるでしょう。

・説明が難しい商品の販売に向いている
たとえば携帯ショップのカウンター接客などでは、複雑な料金体系をわかりやすく、正確に伝えなければなりません。便利・楽しいだけではなく、お客様が不安になる月々の料金プランなどを明確に伝える必要があります。BtoBでも料金体系が複雑な商品に対し柔軟に対応できます。応用範囲はかなり広いです。


B 写実接客派の販売員が意識すべきこと

・一通り説明が終わったら、少し世間話をする
商品のスペック以外の部分(色やデザイン)にふれてみたり、雑談を挟むとお客様は「安心」だけでなく「楽しさ」も感じられることでしょう。仕事中は「プロ」に徹しているかも知れませんが、その人の人間らしさが垣間見えると、お客様は心から喜んでくれるものです。

・「活用」という名の「夢」を語ってみる
印象接客派の良い点である「夢を語る」を、少し取り入れてみると良いでしょう。「活用」と言い換えると取り入れやすいと思います。「この商品はこういう風に活用することもできますよ」という実例をいくつか挙げて、お客様の心に刺さるものがあれば、購買意欲を一気に高めることが出来ます。

 


 写実接客派は堅実な印象ですね。ミスの無いプロの仕事というイメージです。根が真面目な方が多いのも特徴的です。事務作業やPC作業が得意な方が多いのも特徴です。


 総括すると、どちらにも良いところがあって、両方の良いところを取り入れていけば良いのです。私はAの印象接客派なので、写実接客派の方の説明の仕方をメモに取り、要所要所で必要な事をきちんと説明するように心がけています。

 長く接客業や営業の仕事をしていると、時には日々の業務がマンネリ化してしまう事もあるでしょう。でも、隣の席の同僚から学べることがまだたくさんあり、これからご来店されるお客様との会話から進歩できることも、まだまだたくさんあります。楽しかったこと、うまくできたことをどんどん共有して、日本を「おもてなし」だけでなく「営業大国」にすることができたら、きっと面白い事になると思います。

 「販売を学ぶには、日本で接客を受けてくればいいんだよ。彼らは僕らの物欲をうまいこと刺激して、商品を売ってくるんだから。エキサイティングな連中だよ!」 こんな風に言われる文化を育てたい、と私は目論んでいます。

 
 話は戻りまして、どちらのタイプの販売員であっても、自分のスタイルを理解して補完していけば、もっと売れるし、もっと仕事が楽しくなるでしょう。長くなりましたので、販売の核心である「ガンガン売るためにはどうしたら良いのか?」についてはまた次回、書いていきたいと思います。

 では、またこの誠ブログか、どこかの携帯ショップでお会いしましょう☆

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