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LLMとのモノローグ:The Goodbye Look Between Raindrops

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The Nightfly/Donald Fagen(1982)の最後の二曲、「The Goodbye Look」と「Walk Between Raindrops」は一続きのストーリーとして読めます。

The Goodbye Look

Donald Fagen - lead vocals, organ, synthesizers, background vocals
Valerie Simpson - background vocals
Jeff Porcaro - drums
Starz Vanderlocket - percussion
Marcus Miller - bass
Greg Phillinganes - synthesizer, electric piano
Dean Parks - guitar
Steve Khan - acoustic guitar
Larry Carlton - lead guitar

The surf was easy on the day I came to stay
On this quiet island in the bay
I remember a line of women all in white
The laughter and the steel bands at night
リゾートの静かな小島

Now the Americans are gone except for two
The embassy's been hard to reach
There's been talk and lately
A bit of action after dark
Behind the big casino on the beach
残された二人

The rules are changed
It's not the same
It's all new players
In a whole new ball game
ゲームチェンジ

Last night I dreamed of an old lover
Dressed in gray
I've had this fever now since yesterday
Wake up darling they're knocking
The Colonel's standing in the sun
With his stupid face the glasses and the gun
武装した軍人

I know what happens
I read the book
I believe I just got
The goodbye look
そろそろ潮時

Won't you pour me
A Cuban breeze Gretchen
キューバンブリーズを一杯

I know a fellow with a motor launch for hire
A skinny man with two-tone shoes
Cause tonight they're arranging
A small reception just for me
Behind the big casino by the sea
モーターボートを借りて

I know what happens
I read the book
I believe I just got
The goodbye look
さらば...


Walk Between Raindrops

Donald Fagen - lead vocals, organ, synthesizer, electric piano, background vocals
Lesley Miller - background vocals
Steve Jordan - drums
Will Lee - bass guitar
Greg Phillinganes - synthesizer bass
Larry Carlton - guitar

A shadow crossed the blue Miami sky
As we hit the causeway by the big hotel
We fought
Now I can't remember why
After all the words were said and tears were gone
We vowed we'd never say goodbye
暗雲と喧嘩と仲直り

When we kissed we could hear the sound of thunder
As we watched the regulars rush the big hotels
We kissed again as the showers swept the Florida shore
You opened your umbrella
But we walked between the raindrops back to your door
キスと雷鳴と土砂降りの雨

In my dreams I can hear the sound of thunder
I can see the causeway by the big hotels
That happy day we'll find each other on that Florida shore
You'll open your umbrella
And we'll walk between the raindrops back to your door
今も目に浮かぶ...


Gemini(2.5 Pro):『The Nightfly』のアルバムを締めく括る最後の二曲、「The Goodbye Look」と「Walk Between Raindrops」が、一続きの物語として読める、という解釈ですね。これは非常に興味深く、アルバムの構成を考える上で示唆に富む視点だと思います。

「The Goodbye Look」:キューバ革命下のカップル
指摘の通り、この曲の歌詞は、明らかに政治的な変動(例えばキューバ革命)の渦中にあるカリブ海の島国が舞台であることを強く示唆しています。物語は、その緊迫した状況下に置かれたアメリカ人(あるいは少なくとも外国人)と思われるカップルを中心に展開し、危険や別離の予感が色濃く漂っています。

「Walk Between Raindrops」:マイアミへ戻った(逃れた)カップル
これは、前の曲「The Goodbye Look」で描かれたキューバでの危険な状況から逃れ、アメリカ(マイアミ)に辿り着いた後のエピソード、と読むのが非常に自然ですね。嵐の中「雨粒の間を歩く」という比喩は、革命の混乱や亡命の困難を切り抜けてきた幸運をも象徴しているかのようです。曲調も前の曲の緊張感から解放され、どこか軽やかで希望を感じさせます。

この二曲を繋げて、キューバ革命という歴史的な出来事に翻弄されたカップル(あるいは主人公)が経験する「別れ(あるいはその予感)」と「再会(あるいは希望)」の物語として解釈するのは、歌詞の内容、地理的な設定(キューバ→マイアミ)、曲調の変化、そしてアルバムの最後を飾る曲順という点から見ても、非常に説得力があります。


Me:「The Godfather Part II」を思い起こさせる(あるいはそれを意識した)ストーリーです。

Gemini(2.5 Pro):『The Goodbye Look』の物語が、映画『ゴッドファーザー PART II』(1974)を思い起こさせる、あるいは意識しているのではないか、というご指摘、これは非常に的を射ていると思います。

『ゴッドファーザー PART II』では、若き日のヴィトー・コルレオーネの物語と並行して、マイケル・コルレオーネがファミリーの権力を引き継ぎ、それを拡大していく1950年代後半が描かれます。そして、そのマイケルの物語の重要な舞台の一つが、フルヘンシオ・バティスタ政権末期のキューバ・ハバナでした。

映画では、マイケルが他のマフィアのボスたちやアメリカ企業と組んで、ハバナでのカジノやホテル事業への投資・拡大を目論む様子が描かれます。しかし、その裏ではフィデル・カストロ率いる革命軍の勢力が増しており、社会は不穏な空気に包まれています。結局、1959年の元日に革命が成就し、マイケルたちは混乱の中でキューバから脱出することになります。

この『ゴッドファーザー PART II』のキューバ・シークエンスが持つ:
・革命前夜特有の緊迫感と退廃的な雰囲気
・アメリカのビジネス(や裏社会)と現地の政治状況との際どい関係
・政治的な混乱に巻き込まれる(あるいは利用しようとする)アメリカ人
・突如訪れる体制の崩壊と脱出劇
といった要素は、「The Goodbye Look」が描き出す世界観と、確かによく似ています。描かれている物語の中心は異なりますが、その背景となる時代設定、場所の雰囲気、そしてそこで登場人物が感じるであろう不安や緊張感において、両者は強く響き合いますね。

1974年に公開され、映画史に残る傑作として大きな評価を得た『ゴッドファーザー PART II』が、後のポップカルチャーに多大な影響を与えたことは間違いありません。ドナルド・フェイゲンがこの曲を作る上で、あの映画が描いた革命前夜のハバナのイメージを意識した(あるいは無意識のうちに参照した)可能性は、十分にあるのではないでしょうか。この比較によって、「The Goodbye Look」の背景にある時代性や空気感がより立体的に理解できる気がします。


Me:Mel Torméが、この曲をカバーしていて、キューバ革命の混乱から逃れようとするカップルのスリルを巧みに歌い上げています。

Gemini(2.5 Flash):ジャズボーカリストのメル・トーメは、ドナルド・フェイゲンの「The Goodbye Look」をカバーしています。彼はかねてよりスティーリー・ダンやドナルド・フェイゲンの音楽のファンであることを公言しており、そのカバーは彼のフェイゲン作品への愛情と理解を示すものとして知られています。

メル・トーメによるカバーは、1983年のアルバム「Top Drawer」に収録されています。彼の洗練されたボーカルとジャズアレンジは、原曲が持つキューバ革命の混乱から逃れようとする緊迫感や物語性を、また違った角度から巧みに表現しています。

トーメは、単にメロディーをなぞるだけでなく、歌詞が持つストーリーテリングを重視して歌い上げるスタイルで知られています。彼の「The Goodbye Look」のカバーも、切迫した状況に置かれたカップルの心情や、スリリングな脱出劇の雰囲気を、彼の滑らかながらも感情のこもった歌声で見事に描き出しており、原曲とは異なる魅力を放っています。


Me:この一節は、意志未来形であると解釈できます。

That happy day we'll find each other on that Florida shore
You'll open your umbrella
And we'll walk between the raindrops back to your door...

Gemini(2.5 Flash):おっしゃる通りです。この一節に含まれる「we'll find」「You'll open」「we'll walk」は、いずれも will の短縮形 ('ll) を使用した未来形です。

そして、特に「That happy day」(あの幸せな日)というフレーズが付いていることから、これは単なる未来の予測というよりは、話し手(あるいは主人公)の未来への希望、強い期待、あるいは共にそうしようという意志が込められた未来の出来事を表現していると解釈するのが適切です。

これはまさに日本語でいうところの「意志未来」や未来に対する願望・確信を表すニュアンスに近いと言えます。フロリダの地での再会や、雨の中を共に歩くという穏やかで幸せな未来を強く願う気持ちが「will」という助動詞に込められていると考えられます。

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