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大量消費をボイコットしはじめた生活者視点からのインサイトメモ

Gaucho/Steely Dan(1980)

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2020年8月に書いたブログ「The Nightfly/Donald Fagen」の続編。

1980年発売のアルバム「Gaucho/Steely Dan」のタイトル曲をざっくりと意訳。

The Nightfly/Donald Fagen(1982)
https://blogs.itmedia.co.jp/jrx/2020/08/the_nightfly_donald_fagen.html

Steely Danの歌詞の意味をディスカッションする英文のサイトで、以下のような解釈を主張するコメントがありました。

・この歌に出てくる「Gaucho」とは、麻薬や自動車事故等の問題を起こし、バンド内のトラブルメーカーだった Walter Becker の暗喩ではないか。
・歌詞にある「Custerdome」とは、架空の高層ビルの名前で、当時バンドの契約問題でモメていた大手レコード会社(MCAとWarner Bros.)のことを揶揄する(皮肉る)ような意味合いも。
・当時 Warner Bros. は、Donald Fagen のことは買っていたが、トラブルメーカーで古臭いロックのセンスしか持ち合わせていない(ように見える)Walter Becker については、バンドとの移籍契約から外したいと考えていた。
・そのためか、Warner Bros.との新たな契約下、1982年に発表された新譜は Donald Fagen のソロアルバムだった。(The Nightfly/Donald Fagen:初期の Steely Dan に見られるようなロック臭さを廃した、より都会的なアレンジと、比較的健全な内容の(麻薬等に関するアブナイ話題を扱わない)歌詞が展開される A.O.R.サウンドで一世を風靡)
・歌のセリフの主たる語り部は、音楽(ないしは映像)制作のプロデューサー《A》であり、才能あるミュージシャン《B》(=Donald Fagen)に対して、厄介者の「Gaucho(=Walter Becker)」《C》を現場に連れてきたことに腹を立てている。

この読みは面白いと思ったので、今回の訳文ではこの解釈を援用します。

歌のタイトル「Gaucho」とは、バンドに紛れ込んでいる南米出身のアヤシイ奴(麻薬中毒者で、かつ売人=Walter Becker)のことであり、さらに、その「ラテン野郎」を古臭い「ロック野郎」と強引に読み換えるワケです。

もし「Gaucho=Walter Becker」であることを暗に含んだ歌詞なのだとすると(しかも当然のことながら Walter Becker 本人が作詞に関与している可能性が高い)、ライブステージで Donald Fagen に代わって歌う彼の姿からは、自ギャグ(虐)的なセンス・オブ・ヒューモア... まさに Steely Dan の世界。

Just when I say
Boy we can't miss
You are golden
Then you do this

プロデューサー《A》:
俺の目に狂いはない、最高だ!と褒めたとたん、このザマか。

You say this guy is so cool
Snapping his fingers like a fool

バカ面して指を鳴らしてるあの男のどこがクールなんだ?

One more expensive kiss-off
Who do you think I am?

また一人、高いギャラ払ったあげくクビ(kiss-off)にしなきゃならないようだな。俺を見くびるんじゃないぞ。
※ギャラの高いミュージシャンに演奏させては次から次へとボツにしていた自分たちのことをネタにしているかのような一節

Lord I know you're a special friend
But you don't seem to understand
We got heavy rollers
I think you should know
Try again tomorrow

君は我々にとって大事な存在だが、物事の道理がわかっていないようだ。
責任の重大さ(heavy rollers)が理解できないのかね。
明日また録り直しだ。

Can't you see they're laughing at me
Get rid of him
I don't care what you do at home
Would you care to explain?

まったく、いい面汚しだ。
家でなにをしようと勝手だが、二度とここへは連れてくるな。

Who is the gaucho amigo?
Why is he standing
In your spangled leather poncho
And your elevator shoes?

君の衣装(スパンコールの付いた革のポンチョと上げ底の靴)を着て
わがもの顔のでいるあの男(Gaucho)は、自分を何様だと思ってるんだ?

Bodacious cowboys
Such as your friend
Will never be welcome here
High in the Custerdome

ああいう厚かましい輩は、ここ(Custerdomeの上層階)では出入り禁止だ。

What I tell you
Back down the line
I'll scratch your back
You can scratch mine

君とは、ずっと持ちつ持たれつの関係だから。

No he can't sleep on the floor
What do you think I'm yelling for?

ミュージシャン《B》:いや、でもあいつを路頭に迷わせるわけにはいかないから...
プロデューサー《A》:俺が怒っているワケが、まだわからないのか!

I'll drop him near the freeway
Doesn't he have a home

プロデューサー《A》:
奴は高速道路の近くまで送ってやるから。
帰る家くらいあるんだろ?

Lord I know you're a special friend
But you refuse to understand
You're a nasty schoolboy
With no place to go
Try again tomorrow

君は我々にとって大事な存在だが、
聞き分けのない、どうしようもないガキだったんだな。
出直してこい。

Don't tell me he'll wait in the car
Look at you!
Holding hands with the man from Rio
Would you care to explain?

あいつをクルマに待たせておくだと?
ああいう輩とは手を切れと言ってるんだ!

Who is the gaucho amigo
Why is he standing
In your spangled leather poncho
With the studs that match your eyes

君の衣装(鋲とスパンコールで飾った革のポンチョ)を着て
わがもの顔でいるあの輩は、いったい何様だと思ってるんだ?

Bodacious cowboys
Such as your friend
Will never be welcome here
High in the Custerdome

ああいう厚かましい輩は、ここ(Custerdomeの上層階)では出入り禁止だ。

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