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【AIの現在地】AI、機械学習、ディープラーニング、生成AIの「包含関係」 後編

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前編では、AIに関わる用語の包含関係を整理しました。後編では、ディープラーニングのもたらしたブレークスルーについて解説します。

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非構造化データを処理可能にした「ディープラーニング」のブレイクスルー

機械学習のさらに内側に含まれる、より高度なアルゴリズムの一つが「ディープラーニング(深層学習)」です。これは、機械学習という大きな枠組みの中に数多く存在する手法の一つであり、人間の脳の神経細胞を模倣した「ニューラルネットワーク」と呼ばれる数理モデルを多層に深く重ね合わせることで、データの持つ複雑なニュアンスを段階的に深く噛み砕いて理解できるようにした技術を指します。

この「多層」という概念は、一般社員が挙げてきた報告や企画を基に、課長、部長など異なる役割を持つ人間が判断し、最終的に役員が複雑なビジネスの機微を推察し経営判断を下す、組織の仕組みに似ています。

AIの内部でも、最初の層が画像の「点や線」を捉え、次の層が「輪郭や形」を認識し、さらに奥の層が「それが製品のどの部分の傷か」という高度な意味合いを自律的に咀嚼していきます。数学的な計算レイヤーを何重にも連結して情報を噛み砕くことにより、それまでコンピュータが扱いきれなかった画像や音声、テキストなどの非構造化データを、きわめて高い表現力で処理可能にしたのです。

自律的なコンテンツ創出を可能にした「生成AI」の衝撃

包含関係の最も内側に位置し、ディープラーニングの応用技術として近年爆発的な進化を遂げたのが「生成AI」です。従来の識別系AIの役割が、データを分類・予測する受動的な判断であったのに対し、生成AIは、学習したデータの規則性をベースに、「全く新しいデータ(テキスト、画像、プログラム、音声など)を自律的に生成する」ことができる画期的な能力を持ちます。

生成AIの登場がビジネスにもたらした最大の衝撃は、「知的生産活動における限界費用を限りなくゼロにした」点にあります。限界費用(marginal cost)とは、製品やサービスを追加でもう1個つくるのにかかる費用のことです。生成AIに文章やスケッチを追加で1つ生成させる(出力させる)ための追加的な知的労力は実質的にゼロに近く、ほぼ一瞬かつ極めてわずかな計算費用だけで無限に出力し続けることができます。生成AIはこのクリエイティブ作業のコストや難しさを劇的に引き下げ、必要とされる人材の要件を根底から再定義する力を持っています。単に手を動かして何かを作成するだけの能力はコモディティ化し、今後は「どのような価値を構想し、問いかけるか」という、本質的な目的にアプローチする能力が求められるようになります。

【募集開始】ITソリューション塾・第53期

10月7日(水)開講

AI時代を生き抜くための最新ITトレンドとビジネスの常識を手に入れる

「AIをどう使えばいいのか?」

いまなお、この問いに留まっているとすれば、AIの本質は、まだ見えていないのかもしれません。

18世紀後半の産業革命、20世紀半ばのIT革命。これらは、新しい技術が暮らしを便利にし、生産性を高めただけではありません。社会の仕組みや制度、働き方や雇用のかたち、ビジネスの常識、そして人々の生き方にまで及び、世の中を根底から変えてしまいました。

私たちはいま、AI革命の只中にいます。AIを数ある道具のひとつとして扱い、「どう使うか」を考えている限り、その真価を引き出すことはできないでしょう。問いは、すでに変わっています。

「AIで、ビジネスは、社会は、どう変わるのか?」

この問いに答えを持たないまま、システムを提案し、要件を定め、投資を判断する。それは、地図を持たずに航海に出るようなものです。

ITソリューション塾は、2008年の開講以来、約5000人の卒業生を送り出し、今年で18年目を迎えます。ユーザー企業の情報システム部門やDX推進の担当者、IT企業の営業やエンジニア、経営に携わる方々。立場は違っても、「ITの現在地を体系的に掴みたい」という思いは同じです。

この塾では、技術の名前を並べて覚えるのではなく、その背後にある仕組みと潮流を読み解きます。AIやクラウド、アジャイルやDevOpsといった個々のテーマが、なぜいま重要なのか、互いにどうつながっているのか。そのつながりが見えたとき、ニュースの見え方も、お客様との会話も、明日の判断も変わります。講師は、第一線の現場で今まさに実践している人たちです。教科書にはない、生きた知見をお伝えします。

そして、最後にもうひとつの問いを、皆さんとともに考えたいと思います。

「AIで、自分をどう変えるのか?」

技術の変化を眺める側にいるのか、変化を起こす側に立つのか。10週間後、その答えを自分の言葉で語れるようになっていただくこと。それが、この塾の目指すところです。

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日程 初回 2026年10月7日(水)〜最終回 12月16日(水) 毎週18:30〜20:30
※11月10日(火)のみ火曜開催
回数 全10回+特別補講
定員 120名
会場 オンライン
料金 ¥90,000-(税込 ¥99,000)
全期間の参加費と資料・教材を含む

※詳細はこちらをご覧ください。

『AI実践ドリル30日チャレンジ 仕事にすぐ効くAI活用』(日経BP)を紹介する連載が、日経クロステック(xTECH)に掲載されました

第1回 ビジネスパーソンが生成AIの有償版を使うべきである理由
第2回 「事業変革推進室長」として生成AIで新規事業を企画する
第3回 AIの「魔法」をメール作成と悩みの「壁打ち」で体感
第4回 新規事業の「3段階の自立シナリオ」をAIで描く
第5回 AIにいきなり「斬新なアイデア」を求めるのは避けよ

本書は、これまでのAI本とは毛色が異なり、新規事業開発やマーケティングの実践ノウハウを、AIを使いながら体験的に学べる「ドリル」です。

AIの使い方を解説するのではなく、実際のビジネスの現場でどう使いこなし、新しい価値を生み出せばいいのかを、手を動かしながら身につけていただけます。

「AIをどう使うか」に留まっている限り、AIの真価は引き出せません。「AIでどう変わるか」、すなわちAIを前提として、仕事のやり方をどう変えればいいのか。それをお伝えしたくて書いた本です。まだの方は、ぜひご一読ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

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