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浜岡原子力発電所の不適切事案の調査報告書を読んで

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今年の初めに公表された標記不適切事案、9月14日に調査委員会の報告書が公表されました。
浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案の調査報告書に関する記者会見
簡単な感想を書きますが、要約はニュース等、詳しく知りたい方は本書にあたっていただく方がいいでしょう。

本書の最初に新規制基準適合性審査について説明されており、これだけでも勉強になります。

痛みを持ちながらも読むのは、その後の事実認定や調査委員会による評価です。そもそも遅れていたことに対し、経営陣からの無理なスケジュール要求や過去の虚偽の取り繕いのためにズルズル続いていくことがわかります。また、ライン外専門家と呼ばれる所管部署以外からのチェック制度や、ヘルプラインこと内部通報が機能しなかったこともわかります。

ニュース等で触れられていましたが、調査委員会の原因分析には、次の言葉が並びます。「極めて特異な考え方が一部に存在していたこと」、「独自の正当化理論」の存在、「独自の合理性」、「独自の正義感」。全体として思ったのは、地震等で被害を受けたら広い範囲に影響を及ぼす原子力発電所を、単純なビジネス視点で扱っているように見えること。同じことは、東京電力の福島第一原子力発電所でも感じました。後付けで指摘するのは簡単であることは言うまでもありませんが。

さらに、高度の専門性に起因する統制機能の不全、新規制基準適合性審査の実態に対する経営層の理解の欠如、社内における牽制機能の脆弱性、不正行為をしても発覚しにくい制度的要因、と制度や仕組み上の問題が指摘されますが、これはどこの組織でも起こりうること。自分の業務にも非常に参考になることでした。

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