プレゼンの肝心は「結果として、どうなっていたいのか」
講演会やイベントでプレゼンを依頼されるとき、最初に確認することは、「結果として、どうなっていたいのか」ということだ。
「IoTについて話をして欲しい」、「AIの活用について話をして欲しい」、「デジタル・トランスフォーメーションとは何かを分かりやすく話して欲しい」といった内容やテーマでのご依頼いただくことは多いのだが、これは目的ではなく手段だ。
いま流行の、あるいは集客できそうな内容で話をしてくれと言うことが多いのだが、大切なのは、私の話しを聞いた人たちの気持ちや意識の変化をどのようにしたいのかと言うことだ。
- その会社の製品に興味を持ってもらう
- いい話を聞けて良かったと感じこのイベントに来たことに満足してもらう
- いま自分たちがやっていることが時代遅れでこのままではまずいぞと危機感を持っていただく
そこのあたりをはっきりとさせる必要がある。手段としての内容やテーマがどうでもいいといっているのではない。もちろん、その内容やテーマだから多くの人が関心を持ち、足を運ぼうという気になってくれる。ただ、如何なる結果を期待するかにより、話しの展開や話し方も変わってしまう。
例えば、手段としては、話題のIoTネタで内容を組み立て、ここに取り組まなければ、企業としての競争力を失ってしまうことに気付かせ、結果として、これを実現するためには、私の後に続く自社製品やサービスの話しを聞きたいという気持ちにさせるといった展開を考えなくてはいけない。
営業活動におけるプレゼンも同じことだ。何を話すか、何を話したいかではなく、このプレゼンで、お客様の考えや気持ちをどのようにしたいかを決めてかからなくてはいけない。頑張って資料を作ったから話すのではない。自社の製品やサービスがあるからそれを紹介するのではない。その話をすることで、お客様の次の行動を引き出さなくてはいけない。それを曖昧なままにプレゼンテーションをしたところで、ビジネスの成果には結びつかない。「やることはやった!」と自己満足に浸るだけのことだ。
もちろんこちらの思惑通りにゆくとは限らないが、こちらの目指したゴールと相手の反応が違うとすれば、そこを掘り下げ、「じゃあ、どうすればいいのか」を絞り込み、修正することも容易になる。
ゴールを決めずに取り組んだプレゼンでは、それを「やったこと」だけが結果となってしまう。「やったこと」に自分は満足するかもしれない。しかし、それだけでは、相手の意識や行動がどのように変化するのかを捉えることが難しい。従って、次にどうすればいいかが分からなくなってしまう。
資料を分かりやすく、美しく、あるいは、分かりやすい説明の仕方や滑舌も大切ではあるが、なによりもゴールを定めることがプレゼンにとって、まずははっきりさせなくてはならないことだ。
「結果として、どうなっていたいのか」を意識して、プレゼンに臨む習慣を身につければ、成果を確実に感じられるようになるだろう。そうすれば資料作りや話し方のスキルは、自ずと磨かれてゆく。
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デジタル・トランスフォーメーションへの勢いが加速しています。クラウドはもはや前提となり、AIやIoTを事業の競争力の源泉にしようと取り組んでいる企業は少なくありません。ITを使うことは、もはや「手段」ではなく「目的」であり「本業」へと位置づけを変えようとしています。このような取り組みは内製となり、これまでの工数を提供するビジネスは需要を失い、技術力を提供するビジネスへの需要は拡大しつつあります。
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