W-ZERO3シリーズに復活してほしいなあ、なんて独り言（第10回）

モバイルを愛していますか？モバイル情報ブロガーの伊藤浩一です。私がモバイルにはまった理由はいくつかありますが、その中の大きな理由の一つとして、W-ZERO3があります。

W-ZERO3は、ウィルコムが２００５年１２月に発売したスマートフォンです。当時は、日本市場からPDAがなくなってしまい、携帯電話とノートパソコンが市場を席巻していました。PDAユーザー達の使う端末がなくなってしまった暗黒の時代です。しかし、海外では、PDAに携帯機能を搭載したスマートフォンという新しい端末が出現していました。日本はガラパゴス携帯が市場を占有していたため、スマートフォンが出る可能性はなくなっていました。壊滅してしまったPDAの機能を携帯に載せるという発想が、日本ではなくなってしまっていたのです。

そんな時代に、突如、ウィルコムがW-ZERO3を発表します。OSはWindows Mobileを搭載。PDA機能を搭載し、スライドキーボードを搭載、通信は定額、アプリによるカスマイズが自由な端末です。PDAユーザーだった私は、こんな素晴らしい端末が日本で発売されることが信じられませんでした。ガラパゴス携帯と比べると異様なシルエットに、メディアはW-ZERO3に体して懐疑的な反応でした。しかし、W-ZERO3は端末入手が困難なほどヒットしたのです。

W-ZERO3は、PDAユーザー達に受け入れられ、多くのユーザーを獲得しましたが、携帯市場において、ガラパゴス携帯を凌駕するほどの存在には残念ながらなれませんでした。iPhone、Androidが登場し、ウィルコムの会社更正法の適用などもあり、２０１０年１月に発売された5代目のW-ZERO3であるHYBRID W-ZERO3によりW-ZERO3シリーズの幕を閉じました。

しかし、２０１２年５月２９日にソフトバンクとウィルコムの共同発表会があり、もしかしたら、ウィルコムからスマートフォンが発売されるかもしれません。W-ZERO3の復活？それはないかもしれませんが、ウィルコムらしい端末が出てほしいなあ、と願わずにいられません。

そんなこともあり、久しぶりにHYBRID W-ZEROを使っています。久しぶりなのに、何て使いやすいんでしょうか！もちろん自分専用にフルカスタマイズしているからです。ボタンカスタマイズの例としては、画面タップをしないで全ての操作ができるようにしています。画面スクロール、画面キャプチャー、アプリの切り替え、ホーム画面呼び出し、画面オフなど、複数のアプリを組み合わせて、操作できるようにしています。しかも、それぞれの機能の呼び出し方法を指が記憶してしまっているので、無意識に操作しています。こんな芸当ができるのもスマートフォンならではです。

ガラパゴス機能の搭載によりスマートフォンがガラケー化して多くのユーザーに受け入れられていますが、カスタマイズの自由度の大きな、本来のスマートフォンの姿を持ったW-ZERO3シリーズのような端末が出ないかなあ、なんて夢を見る今日この頃です。