(今更ですが)体験してみた。ハイブリッドカー
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アイデア創出支援の仕事をしています。アイデアプラント 代表 石井力重です。
面白い発想は多様なインプットが効果的だ、ということで、時間のある限りいろんなものを体験しておこうとしています。
先日のブログで「レンタルバイク」を体験してみましたが、今度は、ハイブリッドカーのレンタカーを体験してみました。普段、普通のエンジン車に乗っている私にその後、起きた変化も紹介します。
借りた車:アクア
借りた時間:17時間(17:30~翌日10:30)
走行ルート:浅草橋~土気(千葉市の一番南のあたり)
レンタカーを機会があれば借りよう、とずっと思っていたのですが、ある東京滞在の日、急に時間が空きました。夕方から翌日の昼まで、時間がありました。そのころ、ちょうど、自転車の未来を発想する、というある専門誌への記事を書こうとしていて、周辺的知識として、現在のハイブリッドカーの性能を体感として知りたいとも思っていました。じゃあ、いきなり借りれるかわからないがトライしてみようと思い立ちました。
出来ればプリウスPHVかプリウスαに乗ってみたいと思いましたので、トヨタのレンタカーのWEBサイトで、営業所を確認。レンタカーを借りる会員登録をして、最寄りのレンタカー営業所のハイブリッドカーを選ぶ作業に入りました。借りる1時間前まで予約が可能なんだそうで、これは便利だなと思いました。
ですが、指定した営業所では、結局プリウス系は、本日のりだしの在庫がなくて、アクアがありました。
10秒ほど迷って、、、、まあ、いいか、これで。と、いって予約ボタンを押しました。あとは徒歩10分の所にある営業所へ。
私は仙台が拠点ですが年間で100日以上、日本各地のホテルに泊まっています。講演ワークショップの仕事の依頼があれば行くからです。この時も、都内の浅草橋に滞在していました。そこから、レンタカーの営業所までは、10分の距離。卸のお店がにぎわう土曜日の夕方、その中を行くと、ありました。こんなところにレンタカーやさんがあるんだなぁという感じ。
営業所で、クレジットカードと免許証をつかって、10分ぐらいで乗り出せました。私は20時間ぐらい借りたかtったのですが、そういう半端な時間ジャスト金額が変わりはしません。この場合、一つ下の枠が12時間で、次は24時間の枠ですので、24時間枠で借りました。車両のレンタル代ににオプション保険を付けても、なんと9800円ぐらいでした。(正確じゃありませんが、1万円いかない金額でした)
お店の方に、24時間借りてその値段というのは、ひところに比べてずいぶん安くなりましたね、と聞くと、答えは"メーカの販売促進の一環としての意味合いがこのレンタカー事業はあります"とのことでした。のって、気に入って、欲しいと思ってもらえれば、いいということなんだなぁとなっとく。メーカー系レンタカーのすべてがそうなのかはわかりませんが、事業の目的がどこにあるかで、サービスの質対価格は異なるのだ、と納得しました。
お店の方に、24時間借りてその値段というのは、ひところに比べてずいぶん安くなりましたね、と聞くと、答えは"メーカの販売促進の一環としての意味合いがこのレンタカー事業はあります"とのことでした。のって、気に入って、欲しいと思ってもらえれば、いいということなんだなぁとなっとく。メーカー系レンタカーのすべてがそうなのかはわかりませんが、事業の目的がどこにあるかで、サービスの質対価格は異なるのだ、と納得しました。
さて、初めてのハイブリッドカーということで、操作が大変かと思いましたが、まったく拍子抜け。普通のエンジン車と変わりなく動かせます。2つのボタンがついて、あとあと、車の運転に慣れてきてからはいじるようになりましたが、すぐに乗り出すのは何も苦がありませんでした。
さて、まず、ころっと、タイヤが転がりだし、人の多いエリアを抜ける時には、モーターのすいーっという感触。軽く踏んでいると、モーターだけで走るようですが、エンジン車が持つような踏んだら、ぐううっと加速していくような感覚がなくて、非力だなと。
それから、大通りにでて、錦糸町のICまで一般道を走りました。加速がどの程度なのかを見たいと思い、発信の時に、先頭だったので、思い切りアクセルを踏みます。
すると、エンジン車の加速感で加速しました。1リッター位の小さいエンジンの車を1速2速で目いっぱい引っ張っているような感じでしたが、それだけでもなく、不思議な感じに加速をしていきました。エンジン車はATでもギアの変わるところにトルクの谷がありますが、なんというか、しゅーっというか、ぎゅーん、というか、谷がなく加速するような感じでした。借りた車の場合は、法定速度を守っての運転なので、信号からわずかの時間しか引っ張れないですが、こんな感じでした。一言で言えば、フル加速の力は、同等のコンパクトカーに負けていない(不思議な感じに)パワフルでした。
そんなことをしていると、燃費計が、リッター8キロを指していました。
おっと、いかん。
リッター25キロを目指すんだった。
この当時は、キャンペーンがあって、アクアの場合、リッター25キロ以上のエコドライブで戻ってこれれば、使用したガソリン代が無料になるということをしていて、どこまでの燃費を無理なく出せるのかも、知りたいとおもってそれに取り組むことにしました。
ほどなく、錦糸町の首都高入口に。そこから乗ります。加速は今一度、思い切り。普通車としての加速能力には何も問題がないですし、このころになると、ハイブリッドカーの特性に慣れていきました。
結果的には、リッター10キロ台後半になり、千葉の目的地に着くころにはリッター27キロにまで、平均燃費が伸びました。
そこで、3時間ほど用事を足して、千葉からの帰りは、高速に一切乗らず、下道を走って、コンビニによったり、景色のいい海岸線の車寄せでちょっと休憩したりして(エンジンをかけたまま※)、夜中の3時ごろに浅草橋の宿に戻りました。朝8時までは返却ができないので、ホテルのわきの駐車場にとめて、ホテルで眠り、翌日には返しました。
※エンジンをかけたまま、というのは、ガソリン車の感覚で表現したのですが、正確には「車を起動したまま」あるいは「ギアを入れてサイドをおろしアクセルを踏めば即、走行できる状態にしたまま」、というべきでしょう。
少し寒かったのでエアコンを入れていましたが、だんだん電池が減ってきて、そのうち、エンジンがかかりました。これは結構うるさい感じの音でした。エンジンの音がいまいち、安っぽいなというのが正直な感想。が、そうしているとまた、エンジンはパタッととまります。もしかしたら、エンジンが止まっているわけではないのかもしれませんが、音も振動も感じ取れない状態になります。
ガソリン車だと、こういう止まったままでもガンガン、とは言わないまでも、結構、ガソリンが減りますが、アクアの場合は、燃費計がみるみる悪くなっていくということはなくて、バッテリーが減っていくだけで、本当に困るとエンジンをかけているような感じに見えました。
さて、返却すると、結果はリッター27キロちょっと。
ガソリンは無料になりました。総走行距離は120キロちょっとなので、燃費計の数字から割り戻すと、大体ガソリンは4~5リットルしか減っていない計算です。行きは高速でしたが、帰りは一般道をはしりました。深夜で他に車がいなかったとはいえ、しょっちゅう信号に引っかかっていました。そのうえ、結構車を停車させ、エアコンをかけて社内で過ごしていました。それでも行きと同じ程度の燃費でした。
そして、認定書というのをくれました。
これでWEBサイトに登録すると全国で何位かが出ます。キャンペーンの終わりに近い日で、全国で1万人以上がこの認定証をWEBでチェックしていました。私は、全国で100位ちょっと。営業所の人が「結構、25キロまで行かない方もいらっしゃるんですよ」とおっしゃったのを思い出しました。
アクアだけのことかもしれないですが、ハイブリッドカーのレンタルから、いくつかのことを気づきました。そしてその後、自分のエンジン車に乗っているときに起きた変化をメモして終わります。
気づき1) 燃費走法が面白くなる
インパネにデジタルのバーグラフのようなメーターがあります。
グーンとアクセルを踏むとそれが挙がっていきます。タコメータみたいなものですが、ある程度アクセルを強く踏みつけるとパワーエリアまでグラフが伸びます。逆に、グーンと加速してアクセルを踏まなくてよくなると、ゼロよりも低い所にバーが伸びます。どうもチャージに使ってますよ、ということらしいことは、電池の挙動を見てわかりました。
燃費走法、と勝手に名づけたのは、単に、ゆるアクセル、ということでは表せない運転方法に名前付けたいとおもって、そう呼びました。走り始めはふんわりと、そしてある程度速度が上がってきたら、グーンとアクセルを踏んで、目的の速度まで力強く加速、そしたら、アクセルをポンと離してやって加速を終えて、速度が下がらない程度に軽く踏んでおく。そういう乗り方です。
私は昔、国内Aライセンスをとってジムカーナ―をしていた時期があり、思い通りに、エンジンを吹け上がらせ、アクセルワークやステアリングさばきで車の姿勢を意図通りに操りたいという気持ちがずっとありました。家族ができて、コンパクトカーに乗るようになってからもそうでした。
今、私の車はマツダのベリーサという車なんですが、かわいいエクステリアの割に、うまくエンジンを回してやればかなり走るんです。山の上に住んでいるので、登りカーブ、下りカーブが続く中、そんな走り方をするので、燃費はリッター10キロぐらいです。燃費よりも、エンジンの性能を引き出して走りたいし、多少の燃費のために、ストレスのたまる運転の仕方はしたくない、と思っていました。
ところが、アクアの燃費計を見ながら一晩中走ってみたら、その載り方体が覚えました。(たぶん、リッター25キロ以上を目指そうという目標値があったので、燃費走法を丁寧に繰り返したから)。
そして、今、仙台に戻り、私が東北の中を仕事で移動する時、ベリーサの運転が変わりました。ふんわり踏んで少し車を転がし、あるところから力強く加速して、後は、アクセルを薄く踏むだけ。ブレーキを踏む時も、(これにはついてないですが、気持ちとしてチャージモードに入れるように)遠くに信号で止まっている時には、早めに減速をして交差点に近づきます。チャージ機能がないので、こんなことをしても無駄だとは思いますが、結果的に信号での停車回数が減りました。
この「ゲーム感覚で、なにか得がある、ためられる」というのは、結果として運転手の行動を矯正していたんだなぁと、「燃費ゲージ」の威力を知りました。
気づき2)同乗者が、酔わなくなる
僕は、先に述べた通り、信号では法定速度まで、エンジンの性能の限り加速したり、コーナーでは車の姿勢制御を楽しむような走り方をしていたので、運転していない人は不快なわけです。最初はそうしないですがそのうちそういう癖が出て、乗っている人が苦しみます。大人でもそうなので、三半規管が弱い子どもたちを乗せて、遠くまで行くと、かなり気持ち悪くなります。
ところが、燃費走法を、ガソリン車でもしてみると、全くと言っていいほど、酔わなくなりました。載せた子どもいわく「きっ、きっ、って、今日はならないから」とのこと。
時々、同じ車種のタクシーにのっても、快適な車と、疲れる車がありましたが、それって、こういうことなんだろうなと、気が付きました。
同乗者を酔わせないような運転を心がけるというのは結構難しいのですが、燃費走法は副産物として同乗者満足が高まる。そういうことなら、一石二鳥だし、なかなかいいなと思っていました。
蛇足)
体験してみた、としてはこのくらいで終わりなのですが、そのほかにも書きたいことがありました。蛇足として書こうとおもいましたが、書き直すとうまくかけなかったので、当時のFacebook上のつぶやきへのリンクをはります。私の主観で、独り言~せいぜい友人向けの生のつぶやきですので、表現が稚拙なのはご容赦ください。
インパネ写真
各種モードを試す。EVモード固定をしてみると。
費用とか
返却の際に、聞いたこと。あと、事故処理の電話。
もらった認定書。
最後に)
今回のったアクアは、いい車でした。私がもう10歳若く、この年に至るまでの十年間のライフスタイルなら(つまり30代の10年間なら)、この車はきっと丁度良かったでしょう。昔、ある編集者さんに「書くときには、褒めるだけの書き方はダメだ。悪い所も書く。読み手が読みたいのはいい所も悪い所も、つまびらかにしてくれて、ゆがまずに伝えてくる文章だ。目線は公平であれ」と言われて、それからは、そう書くようにしました。
アクアについても、非力だなとか、エンジン音が意外と安っぽい、と書きましたが、それも正直な感覚として書きました。個人的には、今回の感触を得て、今のハイブリッドカーはとてもよくできていることがわかり、エンジンのみの自動車はそろそろ手放して、プリウスα、あたりをそろそろ購入検討しようかなと思いはじめたぐらいなんですが。(とフォローを入れつつ筆をおきます)。
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