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PDC10開催決定!マイクロソフトの開発者向けカンファレンス、今年もやります。テーマはPhone, Cloud, Web

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Azureアプライアンスを発表したパートナー向けカンファレンスWPC10で、ボブ・マグリアが
彼のパートの最後の方(このあたり↓)でしれっと重要なことを発表していた。

Pdc10_01_3

マイクロソフトのテクノロジーの方向性を世界中の開発者のみなさんにいち早くお伝えする
PDC=Professional Developers Conference を今年も開催するのである。Windows Azure を
レイ・オジーが初めて世の中に発表したのがPDC08

Pdc08

そして翌年のPDC09では約1年間のCTP(Community Technology Preview: 開発者向け
ベータ提供)で得られたフィードバックから大幅にアップデートした Windows Azure Platform
の全貌と正式サービス開始を宣言している。

Pdc09_toppage01

ここ2年ほど続けて開催していたので、PDCは毎年恒例で行うものと思い込んでいる方も
いらっしゃるかもしれないが、そういうものでもない。マイクロソフトが技術的に大きく舵を取る
にあたり、開発者のみなさんに前もって伝えておくというのがPDC開催の意義である。
全社レベルの大きな転換といえばWindows8(仮)の発表がおそらく期待できるレベルになる
のは来年以降だろうし「今年はないかな~」とマイクロソフト社内でも噂されていたのである。

というわけで、よい意味で期待を裏切って、PDC10開催決定!

Pdc10_01_4

といっても、これまでのPDCとはちょっと趣向が異なるのでご注意いただきたい。

会期は10月28日、29日の2日間(従来は4日か5日ほどの1週間滞在イベント)で、
場所もロサンゼルスのカンファレンスセンターではなく、レドモンドのマイクロソフトキャンパス。
募集定員もかなり少なめだ。参加費用は若干お安く $1,000。

どうしても現地に行って参加したいという方は、今すぐ申し込んだ方がよいだろう。
キャパが小さいので我々社員関係者すら参加できるかどうか怪しいところ。

が…、今回はオンサイトでのコミュニケーションというより、オンラインを重視したイベントと
なっているため、無理して現地に行かずとも、ストリーミングなどの形でセッションに参加
できるようになる(はずである)。現地での盛り上がりやライブ感を肌身で感じられないのは
残念ではあるが、片道8時間以上のフライトを強要される日本人にとっては悪い話でもない。

場所もホームゲームなので、スピーカーの手配もしやすくスティーブ・バルマーの登壇も
すでに発表されている。Developer! Developer! Developer!と叫びまくるに違いない。

PDC10のテーマは、「Phone、Cloud、Web」

年末に向けて販売体制に入るWindows Phone7のアプリケーション開発をより加速するため、
10月末に開催されるPDC10でPhoneが重要なテーマになることは間違いない。
(※あくまで勝手な推測だが、現地参加の人数も少ないし参加者は何かもらえそうな予感)

続く重要テーマはクラウド。
Azureがらみでも年内に提供といっているインパクトの大きな機能がいくつかあり、これらが
PDC10で発表されることになるのだろう。正直なところVMRoleくらいはWPCで発表して
ほしかったのだが、Azureアプライアンスと同時に発表してしまうと世の中一気に大騒ぎに
なってしまう可能性もあり、時期をずらしたのは正解かもしれない。

ミドルウェアを含む既存のWindowsアプリ対応の柔軟性を向上するVMRole以外にも、
セキュアなネットワーク接続を提供する Project Sydney やCTP2を実施中のProject Dallas、
SQL AzureのData Syncやその母体となっているSync FrameworkのAzure対応最新版、
メモリキャッシュのVelocityをはじめ、他にも開発、準備が進行中のものがいくつかある。
PDC10では、ワクワクするAzureアップデートが何らかの形で発表されることになるだろう。

Webについては、ASP.NETやSilverlight側のアップデートもあるだろうが、おそらくIE9か。

現在進んでいるさまざまな取り組みの成果を発表し、開発者のみなさまにお伝えする
PDC10には是非期待していただきたいのだが、10月末まで待てない!という方は
8月末@パシフィコ横浜開催のTech・Ed 2010にご来場いただきたい。

こちらも今年のテーマは「クラウド」。Azureをはじめとするマイクロソフトのさまざまな
クラウドの将来像と現場ですぐに役立つスキルをバランスよくミックスしてお伝えしてゆく。

どちらも興味はあるが即決できないという方は @TechEd_JP @PDCEvent をフォロー。

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