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SQL Azureは本日6月28日から上限増量!1DBあたり50GB

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北米TechEd2010で正式にアナウンスがあったSQL Azure容量拡大の件、
本日6月28日より実施されている。これまで1GBのWeb、10GBのビジネスエディションでは
ご満足いただけなかった大容量データ持ちのみなさまには、大変長らくお待たせしてしまい
申し訳なかったが、本日からじゃんじゃんデータを突っ込んでいただきたい。

すでにAzureのアカウントをお持ちの方(手取り足取りアクティベーションガイドはコチラ
であれば利用方法は簡単で、SQL Azure管理ポータルで新規にデータベースを作成する際、
拡張された上限サイズを指定するだけ。(選択肢が増えてるw)

Sqlqzure_50gb_01

あるいは、今SQL Azureで運用しているDBの容量を変更したい場合には、コマンド一発。

ALTER DATABASE MyDatabase MODIFY (EDITION='WEB', MAXSIZE=5GB)

ということで、おなじみSSMS(SQL Server Management Studio)からやってみた。

Sqlazure_50gb_02

さらに、ビジネスエディションに変更して…
ALTER DATABASE MyDatabase MODIFY (EDITION='BUSINESS', MAXSIZE=10GB)

Sqlazure_50gb_03

50GBに!
ALTER DATABASE MyDatabase MODIFY (EDITION='BUSINESS', MAXSIZE=50GB)

Sqlazure_50gb_04

ということで、少々くどかったが簡単に設定できる。

ここで、勘の良い人は「ちょっと待て!」と。設定は簡単に変更できても財布が、カードが
財政が許さない!課金はどうなってるんだ?!ということに気づくだろう。

上記コマンドで50GBに変更したからといって即刻50GBフルで1ヶ月利用した際の$499.95が
チャリン♪となることはないので心配しないでいただきたい。

意外と知られていないようだが、SQL Azureの従量課金モデルでは、1日単位で利用の
有無をカウントしている。したがって、ちょっとつくって試してすぐ削除、という操作を
1日以内に完了すれば、1ヶ月の料金として表示されている金額の1/30程度の課金になる。

さらに、上限50GBと宣言していてもデータが18GBしかなかった場合、20GBの課金となる。
ある日を境に20GBを超過した場合は30GBに。ただし、自分が明示的に設定した50GBの
料金は超えない(超えられない)ようになっている。

ちなみに、SQL Azureを使い慣れていない人の中には、50GBなんてまだまだ少ない!という
方もいらっしゃると思われるが、自動運用や3つ以上存在するレプリケーションの仕組みに
支えられたSQL Azureは大きなDBをどーんと置くのではなく、DBを細かく分けて利用した方が
そのポテンシャルを引き出しやすくなっていることをご理解いただきたい。

あわせて、無限に発散する可能性のあるさまざまなビジネストランザクションやシステムログ
のような、とりあえずとっておけばよい(←正規化してRDBMSにしまっておく必要のない)
データはより安価な Azure Storage Service のTABLEを、バイナリデータはBLOBを活用
すればよい。「なんでもRDBMSにぶち込めばよい」というこれまでのオペレーション自体が
間違っていたのではないかと思う。(RDBMS屋の頃は確かに何でもぶち込め!派だった私)

容量制限が緩和されてより使いやすくなったSQL Azure、手元にSQL ServerやmySQLを
たてることなく是非気軽に使っていただきたい…のだが、基本的には今までのRDBMSと
まったく同じすぎるところが、個人的にはちょっと気にくわない。(そのくらい同じということ)

容量制限の緩和は、稼働実績やレプリケーション部分のチューニング次第である程度予測
のつく改善でしかない。私の勝手な次の注目アップデートは現在パブリックベータとして
公開されているSQL Azure Data Syncの正式サービス化である。

クラウド上のSQL AzureとオンプレミスのSQL Server、クラウド上のSQL Azure同士を
自動的に同期してくれる仕組み。今でもデータ移行自体はSSIS移行ツールを使えば
行うことができるのだが、どちらも更新しながら動かし続けられるところがポイント。
差分更新なので嵩みがちなデータ転送料も節減できる。

今まで、必ずしもリレーショナルデータモデルが必要なかったところにOracleやSQL Serverが
使われてきた背景には、バックアップやリストアといった「ここに入れておけば安心」的
データ保全面での付加価値の影響が少なくなかったと思う。これらデータ保全が自動化、
隠蔽化されてゆくクラウド時代には、データストアの選び方を変える可能性がある。

KeyValueモデルを捨てるなど紆余曲折ありながらここまで発展してきたSQL Azureだが、
「そこそこ大容量な50GBまで自動管理で安全に使えるから」という選ばれ方ではなく、
「DataSyncを使うとこれまでにない画期的なアプリケーションやサービスができそうだから」
というオンリーワンなプラットフォームとしての価値を理解してもらえるよう、正しい方向に
発展して欲しいと切に願う。


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