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このブログでは音楽・デザイン・システム・アプリと、ジャンル問わず好き勝手にモノ作りをやって来た独立系「歌うデザイナー」の視点から、身近なITや突っ込んだITの魅力や生活の中での捉え方、モノ作りを通じて感じる事、気に入った道具などを中心に書いていこうと思います。

最後まで自分の味方をしてくれる時間とは?(4)作業の手助けとなる様々なツールたち

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★「調べものツール」としてのスマートフォンやタブレット

スマートフォンやタブレットは、閲覧に関してはデスクトップアプリケーションをも凌駕する操作性や視認性、何より携帯性が優れているので、「これについてとことん下調べをするぞ!」という行程の初期段階にすごく向いています。
特に、サラサラと様々な情報を流し見しながらブックマークを溜め「こういう方針で調査するぞ」という方針を見いだすのにとてもぴったりなツールだと思います。
私は家やオフィスで27インチのiMacを使っていますが、iPadに慣れてしまうと、WEBでの調べものには27インチはちょっとでかすぎる事に気付きます。
ソファーの上でのiPadや、電車の中でのiPhoneは、調べ物をするのに非常に都合のいい大きさだと実感します。それはもちろんAndroidでも同じ事が言えるでしょう。

また、WEBは1つの事に集中して「サブカルチャー的な魅力に気づくまで掘り下げて、自分の言葉で語れるようになるまで深く調べる」ような事には全く向いていませんが、「今を観る」事に関して他に右に出るプラットフォームはありません。現在を知り、何を深く掘り下げるべきなのかを気付かせてくれるこの流行のプラットフォームをサーフィンするのには、机上のPCにかじりついてどうこうというよりも、実はタブレットくらいの気軽なアクセス感がいいんだろうなと感じています。

どんなタブレットでも、標準ブラウザでいいんです。タブレットでWEBを見るという行為は、体験した人しかわからないリラックス感を内包しています。
でもそういう意味ではiPadは1つ抜きん出ていて、標準ブラウザのSafariの出来が素晴らしくいい。
このSafariだけでもiPadの存在価値は十分にあると思わせてくれます。
デスクトップでもSafariを使っている人は、iOS5からはあとで読みむ機能も付き、BookmarkもOn The Airで共有できるようになる(はずな)ので、これも楽しみです。

Safari.png

RSSリーダーなら、Google Readerと連携したFeedly、iPadユーザーならFlipboard
はてなブックマークや2chまとめ、NAVERまとめツール等、情報連携のツールは幾つもありますが、どれも広告表示等をかいくぐって情報を見つけなくてはならないと言う、なんだかまとめツールとしての存在意義に逆行している感があるツールが多い中で、インターフェイスの洗練度が抜群にいいのはやはりFeedlyだと思います。基本的にモダンブラウザの機能拡張として動作し、Googleリーダーと連携してSNSとの連携も果たしながらインターフェイスや安定性が抜群に優れています。

feedly.png

また、Feedlyがマルチプラットフォームである中で、iPad専用アプリとして孤高な存在のFlipboardは「世にあふれていたiPad用の様々なRSSリーダーを切り捨てた」とまで言われる洗練されたインターフェイスを持っています。Google Readerだけでなく、FacebookのウォールやTwitterのリスト等とも同期できるという、なかなか他例がないアプリケーションです。
「これが本当の電子書籍なのかも?」と思わせるくらいの、非常に新しくも洗練されたインターフェイスを持っています。

flipboard2.jpg

最近は技術本で有名なオライリーがPDF出版を始めたこと等、これから恐らく技術本を中心にPDFで書籍を入手する機会がだんだん増えてくると思います。そういったPDF書籍を活用する手だてとして、Mac & iPhone|iPadユーザーには標準アプリのiBooksがおすすめです。
iOS5の登場でiTunesに登録したコンテンツの中身もDropbox同様、On The Airで共有できるようになる(はずな)ので、資料を持ち歩く手段として、かなり現実的なものになってくると思います。

ibooks_pdf_20110302.png

★スマートフォン・タブレットの「作業ツール」としての可能性

スマートフォンやタブレットは基本的に作業には向いていませんが、背に腹が変えられない場合があります。
そこで、どうしても作業しなければならない局面用のツール選びで気にしなきゃいけないのは、以下の点です。

1.作成したデータをPC・Macなどで二次利用(または内容の同期)がしやすいか
「作業」というのは何かを生み出す行為ですから、スマートフォンや、たとえタブレットであったとしても、それを完成までもっていくのはまず不可能です。
デスクトップアプリケーションに作業が引き継げたり、内容が同期したりできる点は非常に重要です。
ある程度できたけど、ここから追い込めないなぁ。。。。なんてどんづまりの状況は避けたいものです。

2.入力用のインターフェイスが洗練されているか
タブレットを初めとするタッチデバイスは、まず基本的に入力に向いていません。ミスタッチは多いし、日本語特有のIMEはやはりPCのそれに比べればおバカです。
ATOKなどはタッチデバイス向けのソリューションが出たりしていますが、基本的なインターフェイスが「計画的な入力」に全く向いていないのです。
ですので、企画書などを書く際にはノートPCをもっている人にはそちらを使う事を強く勧めます。が、それでもタッチデバイスで、という人は、とにかく入力インターフェイスにこだわってください。
どんなツールでも手を伸ばせばすぐ使える机の前と違って、移動中はその局面毎に閲覧に集中したり、入力に集中したり、とあくまでシングルタスクに徹さないと効率が悪いので、洗練されて、安定している使い慣れたツールが最良なんです。
そんなツールを使って、少々の誤字や脱字などは気にせず、勢い任せでダダーっと入力していくのが正しい使い方です。調整は後でやれば良いのです。

また、ペンでの書き味にこだわるあまり専用ペンまでリリースしてしまったBamboo Paperというアプリケーションもあります。ペンでの書き味に苦評が多いタブレットドローアプリの中では、これの書き味は結構秀逸です。

bamboo paper.jpg

★ペンと紙

幾らデジタル機器が発達したとはいえ、ペンと紙の代用にはならない局面があります。
言葉にならないアイディアをまとめるのに、ペンと紙ほど向いているものはありません。
特に紙。ノートは横罫だけじゃなく、縦罫、Moleskineなどに代表される方眼、無地など、様々あります。
また私のおすすめは、方眼ブロックメモで有名なROHDIAが出しているドット方眼のdotPadです。
無地の空間把握は苦手だけど方眼は罫が邪魔臭くてしょうがない、なんて言う人にぴったりです。
あと、とにかくペンと紙は「カッコいいもの」を持ちましょう。iPadを持っていても女性にはモテませんが、ノートとペンのセンスは恐らく移動中に使うツール軍の中で唯一「異性にアプローチできる可能性が残されている」ツールだと思います。(偏見ですか?)

dotPad.png
dotPad。良さは使えば分かります。

moleskin.jpg
モレスキンなんかもいいですね。モテそうで。

★軽い!一体感!は永遠のテーマ

そして移動時にもって歩く荷物は「軽いに越したことはない」という事を忘れないでください。
車で移動する人はまた別ですが、移動時間のモチベーションを上げるには「荷物は軽く」が最大のテーマです。

さらに、移動時間のツールを選定する上でもっと重要な事は「一体感」です。
軽くする為に用途に応じていちいち鞄の中身を変えて出発するようなことはもうやめましょう。
実は移動時間の使い方を意識したワークスタイルを続けていると、鞄のサイズがどんどん小さくなっていきます。
私は1/2程度になりました。重量は1/3。
最初は「あれもこれも」と鞄のサイズは肥大していくのですが、ある時(鞄の重さに耐えられなくなった時)を境にサイズと重量が下降線を書き始めます。
「いつも持ち歩きたいもの」はだんだんと厳選され、使い方も洗練されていきます。
そうした鞄はいちいち中身を入れ替える事なく、とりあえず出かける時に『パッと持って行ける相棒』になるのです。

なんと最後まで呼んでいただけましたか。
ここまで読めばもう移動時間はあなたの味方です。
あなた流の移動時間の使い方を、是非編み出してください。

最後に、移動時におすすめのツール一覧

最後におすすめのツールを一覧します。今回の記事の中では触れられなかったものも幾つもありますが、興味がある方はリンク先の記事やGoogle先生等を参考にしてみてください。
私はiPhone+Macなので、Windows、Android系の情報が薄い事は重ね重ねご容赦ください。

アプリケーション ジャンル おすすめ対応端末
OmniFocus タスク管理 Mac|iPhone
iCal(カレンダー) スケジュール管理 Mac|iPad
Thunderbird + Lightning スケジュール&タスク管理 Windows
TapCal スケジュール&タスク管理 iPhone
Week Calendar スケジュール&タスク管理 iPhone
SketchBook Pro ドローイング Mac|Windows|iPhone|iPad|Android
Adobe Eazel ドローイング iPad
Evernote メモ(テキスト|音声|動画|写真) Mac|Windows|iPhone|iPad|Android
Bamboo Paper メモ(フリーハンド)専用ペンまで! iPad
Evernote メモ(テキスト|音声|動画|写真) Mac|Windows|iPhone|iPad|Android
iBooks 国内では単なるPDFリーダー iPad|iPhone
Safari 調べもの&News(Google Reader連携) iPhone|iPad
Feedly 調べもの&News(Google Reader連携) Safari|Firefox|iPhone|iPad|Android
Flipboard 調べもの&News(Google Reader連携) iPad
TeamViewer デスクトップ遠隔操作 Mac|Linux|Windows|iPhone|iPad|Android
ROHDIA dotPad ドット方眼メモパッド

お盆休みも終わって、休みボケをオフィスに持ち込んで仕事をしている時期はどうしても自分を見失いがちで、そういった時に自覚無しにガンジガラメ状態に陥る事は珍しくありません。
冒険や誘惑多き夏休み明けは長期休暇の中でも特に危険な時期です。
僕は1ヶ月に及ぶ全国ライブツアーの直後に大規模システム制作の案件を抱えてしまった時にまさにこの状態に陥ってしまった事があります。
仕事の進行一つ一つにいちいちイライラしてしまうのです。
これは、全国ツアーの過酷ながらも開放感に満ちあふれた日々と、無意識のうちに比較しているからなんだと思います。
そういった「軽い迷走状態」的な状況は、誰にでも起こり得ます。しかも、無意識だから怖いのです。

バカンスが逆効果になったりしないよう、油断する事なく、日々を過ごしてください。

最後まで自分の味方をしてくれる時間とは?
(1)「実は自分の自由になっている時間」をどう見出すか

(2)細切れだからこそ使いやすい「移動時間」
(3)移動時間でのスケジュール&タスク見直し
(4)作業の手助けとなる様々なツールたち

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