iTMSで、シゲり流行れば、Amazon儲かる
8月5日のエントリーのコメントからリンクを追って、2chで松崎しげるの愛のメモリーを買って1位にしよう、という運動が起きていた事に気付いた人もいるだろう。なんでも「シゲる」という新しい動詞まで定義して、懐かしい曲をiTMSで購入する事を「今日、思わずシゲっちゃったよ」と言うらしい。
もっとも、シゲってる大半の人たちは77年(だったかな?)愛のメモリーがチョコレートのコマーシャルソングに使われていた事を知らない人たち。どちらかといえば、及川ミッチーがカバーした方の愛のメモリー(富豪刑事の主題歌だったらしいけど見たことがない)の方を知っている人の方が多いんじゃないだろうか。
それどころか、伝説的(?)ヒット刑事ドラマ「トミーとマツ」(ファーストシーズンの22話が2つのDVDボックスに分かれて発売されている。これとこれ)の存在も知らないかもしれない。従って、もうひとつのヒット曲「ワンダフル・モーメント」なんかも知らない人がほとんどなんだろうなぁ
とはいえ、おもしろ半分で愛のメモリーを買った人たちの中には、突然、古い名曲の良さに目覚めて、由紀さおり&安田祥子や尾崎紀世彦の曲を買っていたりする場合もあるようだ。1曲単位で手軽に買えるEMDサービスならではの現象か。そういえば米国のiTMSでも、70’sや80’sを集めたiMixの人気は高い。
しかし、iTMS-Jの場合、日本楽曲の充実度がまだまだ低いこともあって「あぁ、これがない。これもない」という事も多い。
僕自身も大橋純子の「たそがれマイ・ラブ(たぶん森鴎外の人生を追った日本初の3時間ドラマ「獅子のごとく」の主題歌だった記憶が)」やチューリップの曲を探してみたけど、入っていない(おまけに検索周りやメタ情報はバグがまだかなり多い)。かみさんに頼まれて久保田早紀を探すも、これも断念。iTMSのトップページで大野雄二のルパン三世アレンジものが紹介されていたので、それのドライブ向きアップテンポバージョンを入手しようとして、これも存在せず。
結局、勢いでアマゾンにアクセスして「ゴールデン☆ベスト 大橋純子 シングルス」と「drive groovin’lupin」と「CD&DVD THE BEST 久保田早紀シングルズ」カートに入れた……までは進んだのだが、金額を見てやや冷静に(笑)さすがにアルバム単位でiTMSと同じ事をやっていると、ちょっと割高感はぬぐえない。しかし、人間、欲しいと思いはじめるとついつい購入ボタンを押しそうで怖い。
同じパターンでUSのiTMSを使っていると、CDやSACDが欲しくなってアマゾンに行く事が多い。カーペンターズのシングルを集めたSACD/CDハイブリッドの「Singles 1969-1981[SACD]」(1500円と安い。CD層はイマイチだけど、SACD層はマスタリングの品質もとても良いのでオススメ)や、エリッククラプトンの古いアルバムがSACD/CDハイブリッド化されていたのを見て「Layla and Other Assorted Love Songs [Hybrid]」と「Slowhand (Hybrid) (Hybr) (Ms)」を買ってみたり(こちらも1500円)と、結局、落としているお金はiTMSよりもアマゾンの方が多かったりする。
”iTMS流行れば、Amazon儲かる”、いや2ch風に言えば”iTMSで、シゲり流行れば、Amazon儲かる”といったところか。