「トンイ」でハン・ヒョジュ/イ・ソヨンが「春のワルツ」に続き再び対決
NHK BSで放映中の、「チャングムの誓い」「イ・サン」に続く、イ・ビョンフン監督の韓国歴史大作「トンイ」もすでに全60話のうちの12話まで来ました。時代設定は、トンイの息子が、イ・サンの祖父である第21代王ヨンジョ、その孫がイ・サンで、年代的にはチャングム→トンイ→イ・サンの順番になります。
韓国ドラマは一般に週2回放映されるためか、歴史大作系では子供時代が長く(全60話とかいう回数の多さも)、今回もヒロインがメインで出てくるまで4回が子役時代でした。
トンイの生い立ちは、チャングム以上に激しく、お父さんの表の顔は捕盗庁(ポドチョン)の死体調査役のオジャギンで、裏の顔は賤民の秘密組織コムゲの頭。その父も兄も濡れ衣で殺され、兄の恋人のキーセンのコネで宮廷の掌楽院(チャンアゴン)の下働き役のヌヒとして宮廷に身を潜めて過ごしたという設定で、その後、たまたま王スクチョンと出会ったことがきっかけで、女官を取り締まる監察府(カムチャルブ)の女官になり、後に側室になるという展開。イ・ビョンフン監督のドラマを見る度に、1500~1700年あたりの朝鮮王朝宮廷の新しい部署名が頭に入っていきます。今回はチャンアゴン、カムチャルブというのが新鮮でした(逆にこのドラマからイ・ビョンフン・ドラマを見始めた人は、ポドチョン、ネイオン、トスンジ等たくさんの新語が出てきて戸惑うかもしれませんね)。
さて、このドラマのキャストを見てまず思ったことは、「春のワルツ」では、ハン・ヒョジュ演じるウニョンとイ・ソヨン演じるソン・イナが一人の男性を挟んで対峙して、最後はやっぱりハン・ヒョジュの勝ちという展開でしたが、「トンイ」も同様の展開なので、ハン・ヒョジュ・ファンではありつつも、イ・ソヨンがちょっと気の毒な気がしました(前のドラマでは結果として、いいなずけを取られた設定でしたし)。第5話からしばらくの間はハン・ヒョジュがおでこを出し過ぎていて、「春のワルツ」のウニョンのかわいさがなかったのですが、視聴者からのフィードバックでもあったのでしょうか、その後しばらくして、髪を少し下ろして本来のハン・ヒョジュのかわいさが出てきました。逆にトンイの恐ろしい生い立ちを感じさせなくなってしまった気もしますが、このあたりに監督の意図と視聴率の綱引きがあったのかもしれないなぁと勝手に妄想しています。
それから、朝鮮王朝第19代王スクチョンを演じるチ・ジニは、今回、コミカルなところも見せる役柄で、少し前に NHK でやっていたTV局が舞台の現代ドラマの「スポットライト」の社会部キャップのオ・テソク役が一番硬派な役だとすると、「チャングムの誓い」の武官ミン・ジョンホ役(チャングムの恋人)が硬軟織り交ぜで、「トンイ」がさらに軟派な感じがします。そういう意味で器用な役者さんなんんでしょうね。
これらの主要キャストの他にも、カムチャルブのポン尚宮役のキム・ソイ、チャンアゴンの楽師役のイ・ヒド、トスンジ役のシン・グクなどが、「チャングムの誓い」「イ・サン」「トンイ」の3作に登場の常連となっていて親しみがわきます。また、ナミン派の重臣のオ・テソクもどこかで絶対見ていると思ったら、「春のワルツ」の時のハン・ヒョジュ演じるウニョンの恋人の養父を演じていたチョン・ドンハンでした。以上、まとめなくてもいいだろうと思いながらも、下記表を作ってみました。