Practices of an Agile Developer -- よいプログラマの習慣
「アジャイルプラクティス」、読んだ。よかった!
もしあなたが、開発者としてアジャイルでありたい、と思っているのであれば、必ず読んで欲しい。「アジャイル」は方法論ではないし、プロセスでもない。あなたが明日から始められる「習慣」と「心構え」なんだ。
■ アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
http://www.amazon.co.jp/dp/4274066940/xpjp-22
この本は、アジャイル開発、の本ではない。アジャイル開発の手順を解説なんてしていない。そうではなく、「あなた」が開発者としてアジャイルでありたいならば、こういう習慣を身に着けよう、と言っている。あなたは「気持ちよく」納得した感情で開発をしたいだろう?誇りをもって、自分自身とチームが書くコードが高品質である、と言いたいだろう?顧客に価値を提供している、と言いたいだろう?
たとえば、本書では、あるプラクティスを紹介するときに、「こんな気分」というパラグラフが用意されていて、それを示している。こうすると、こんな気分で仕事ができる、と。
個人的には、プロジェクトファシリテーション(PF)との符合をいくつも発見した。「1.成果を上げるのが仕事」の「非難してもバグは直らない」では、誰かがメンバーに不平をこぼしたとき、「オーケー、で、私に力になれることはある?」と答えるのがアジャイルチーム。PFの「問題対私たちの構図」だ。人ではなくアイディアを批判する。また、「3.チームに投資」では、PFの価値の1つ、「気づきの共有」と同じものを発見した。チームの成長を、自分の成長とともにすばらしく思うこと。「9.リズムに乗る」もPFの原則の1つ、リズム。
そして、
「アジャイル開発の中心課題とは、開発を散発的なものから継続的なものにすることだ」
これは、リーン原則だ。常に、設計し、常にテストし、常にリリースしていく。開発から顧客への価値フローを、流れ化するんだ。
本書のなかから、好きなプラクティスを選ぶと、「ソリューションログをつける」。いつでも発見したことをメモしていたい。これから自分が身に着けたいプラクティスを選ぶと、「メンターになる」。この視点はぼくにはまだだいぶ足らない。まだまだ、学ぶことは人生に多い。