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アジャイルに行こう!

パターン・ムーブメントからアジャイル・ムーブメントへ

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ソフトウェアパターンとXPをはじめとするアジャイルムーブメントは共通点が多い。より正確には、ソーシャルな形(人脈)で歴史的連続性を持っているために、思想的に共通するのは当然だといえる。

パターンが建築家Christopher Alexander(以下C.A.)の思想を、Kent Beckがソフトウェアの世界に持ち込んだ、ということは有名である。1987年、最初にソフトウェアにパターンを持ち込んだのは Kent Beck と Ward Cunningham によるGUI設計に関するものだ。KentとWardはパターンコミュニティHillside Groupを発足させる。そこでパターンを収集する活動がPLoPと呼ばれるもので、現在も続いている。

このコミュニティでJim Coplien(通称Cope)が重要な働きをしている(彼は2001年沖縄のMensorePLoPにも来日している)。Copeは、94年にパターン言語として『組織プロセスパターン』を書いており、このパターンのShepherdが、なんとKent Beckだった。その後、Wardは『EPISODES』というこれまたプロセスのパターンを記述しているが、これはCopeのパターンに影響を受けている。そして、2000年に『Extreme Programming:Embrace Change』が発表される。

ソフトウェアパターンは、Kent/Ward → Cope → Ward → Kentと一周して『XP』というプロセスパターンを生み出した。

これはPatterns to Agileのインナーループだ(さらに、これと並行して『Refactoring』技術が絡んでいる)。

さて、さらにアウターループがある。2002年のC.A.の『Nature of Order』には、逆にソフトウェアの世界からのフィードバックが、Copeから入っている。Copeはパターンと「対象性の破れ」(Symmetry Break)に関する論文を書いており、C.A.は「自然界に現れる秩序」の根源を突き止めようとしている。物理学、複雑系理論とQWANはこの著作で合流する。

ソフトウェア分野での最近の動向として、2002年に IXP(Industrial XP)を発表したJoshua Kerievskyは、2004年の新刊、『Refactorings to Patterns』において、再度、デザインパターンをアジャイルの文脈から捕らえなおしている。前の日記を参照してください。

XPとパターンの関係については、技術的には「XP Examined(XP検証編)」でJoshuaが述べている。また、ソーシャル的には、GoFの一人、Ralph Johnsonが明快な発言をしている。

※参考(XPとパターン:Ralph Johnson’s View)
http://www.objectclub.jp/community/XP-jp/xp_relate/xp_patterns-j
『組織プロセスパターン』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0131467409/xpjp-22

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