オルタナティブ・ブログ > Planet GEEK >

社会的にアレな人に最適化されたブログ

突発性難聴になったでござるの巻

»

 それは金曜のこと、ニュースステーションも終わろうかという時間にいつもと変わらぬおっくうたる感じで帰宅し、いつものようにコートを脱ごうとしたときに、それは起こりました。「バリッ」――左の耳の中で何か妙な音がしたなと思った次の瞬間、明らかに左耳から入ってくる情報量が急減したのです。

 そのときは「あれ? 何だ?」という程度にしか考えず、適当にテレビなどを付けて少し遅めの夕食を食べたりし、テレビの音もいつもより聞こえが悪く、耳の中でずっと高周波のような耳鳴りが続いていることに違和感を覚えつつも、まぁちょっと疲れているんだろうと特に気にせずくつろいでいました。

 よく飛行機に乗ると気圧の関係で耳がキーンとなりますが、まさにあの感じで、それに加えて真綿を詰められているように音が聞こえにくい状況を楽観的に考えていたのですが、徐々にそれが誤りであることに気付いていきます。数時間しても左耳からの音はほとんど聞こえず、それでいて耳障りな音も鳴り響いているので、あれ? こんなこと言ってた芸能人前にいたな-。あぁ浜崎あゆみだったっけとか思いながら検索してみると、どうやら「突発性難聴」というものじゃないかと判明。Twitterで「何だろ、左の耳がキーンってなって音が聞こえない」とのんきなフレーズを書き込んでみると、やはり同様の答えが返ってくるので、やっかいなことになったなという気持ちで一杯です。

 それでも「寝て起きたら直っている」という可能性にしがみつくため、とりあえずベッドに横たわると、寝室の静寂を打ち破る耳鳴りはさらに激しくなり、眠るどころではなく、予想に反して朝になっても症状は改善していません。

 ということで、すぐに耳鼻科に行って純音聴力検査してみると、4000ヘルツ帯のところだけ極端に聴力が落ちており、突発性難聴という診断が。医師によると、高音域が聞こえないのは突発性難聴の初期によくみられる所見で、耳の内部に有るカタツムリの殻のようにらせん状になった「cochlea(蝸牛)」と呼ばれる部分に何らかの障害が発生したことで起こったのではないかと告げられました。

Earanatomy
軽度の突発性難聴で多いのはこの辺りが炎症などを起こしている可能性があるとのこと(画像はWikipediaより引用)

 TwitterのTLでは入院したという人も少なくなかったので、いやそりゃ困ると思っていたのですが、発症からすぐに来院できたということもあり、ステロイド剤やビタミンB12などで様子を見ようということになりました。

 まとめますと、ある日あなたがはっきりと体感できるレベルで突然聴力が落ちたなと感じた場合は(本当にはっきりと分かります)、突発性難聴を疑ってみるのがよいかもしれません。突発性難聴は厚生労働省の特定疾患に指定されている難病とされていますが、適切な早期治療を行えば、かなりのケースでよい治療成績が得られるようです。実際私の場合も、1日たった感じでは、耳鳴りは多少治まっているので少しは改善しているような気がします。

 治療の間はお酒はもちろん、耳への負担も避ける必要があります。いつでもどこでもヘッドホンから最大音量で音楽を聴いていることで知られる自分のような人間からすると、音楽が聴けないのは何とも悲しいところですが、悪化して入院というのも困りますので、当分は音楽を封印です。原因がはっきりとしないのが怖いところですね。

Comment(2)