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NokiaがSymbianを取得へーー続き

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NokiaがSymbianを買収することについて、短いブログエントリを書いたが、その後の感想。

これは、Nokiaにとって大きな戦略変更だ。いうまでもないが。(Nokiaの意図、Symbian Foundationの今後、モバイル業界のトレンドなどについて分析した記事を書きました。こちらを参照のこと)

NokiaはSymbianの取得により、ソフトウェア企業に転身を図る。今後、携帯電話メーカーというのは同社の事業の1つの側面となり、サービスとソフトウェア企業としても立場を確立するーーこれがNokiaの狙うところだ。

気になるのが収益だ。Symbian Foundationは、自分たちのプラットフォームをロイヤリティフリーで提供するとうたっている。Symbian Foundationの年会費は1500ドル。これが大きな収益を生むとは思えない。Nokiaはプレスカンファレンスで、「より多くの製品を販売できる」と回答しているが、わたしにはいまいち見えてこない。Google/Androidのように広告になるのか? Nokiaは広告事業も強化しているので、その可能性も否定できない。

別の見方をすると、Symbianを買収することでこれまでSymbianに払っていたライセンス料が不要になる。SymbianをSymbian Foundationとすることで、ライバルや業界の反感も少ないだろう。とすれば、いまのNokiaには2億6400万ユーロという値段も、それをオープンソースにすることも惜しくはないということだろうか?

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