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外資系金融機関を担当する経営コンサルタントの活動記録 ~ プライスウォーターハウスクーパースの高橋正敏です。

ユー、やっちゃいなよ。

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ジャニーズ事務所の社長・ジャニー喜多川さんが良く使うフレーズで、『ユー、○○しちゃいなよ』というのがあります。よくテレビで色々なタレントがネタとして言いますよね。無論私は本人から直接聞いたことありませんが(笑)。

あれは単なる口癖かと思いきや、結構彼独特の哲学があるようです。

そもそも日本語で二人称を使うのは難しい。

例えば、ビジネスであまり面識がないひとに、「あなたは」「きみは」「おまえは」・・・と言わないものです。二人称で呼びかけると、どうしても上下関係で自分が上にきてしまうので、二人称を使いたいときには、相手の名前を使うしかないわけです。(高橋さんは最近どうですか、みたいな)

戦中戦後をアメリカで過ごしたジャニーさんは、それがいやで、どんな相手でも「ユーは・・・」というらしいです。(タレントたちも、ジャニーさんに「ユー」と言うかは知りませんが)。それにより、組織の一体感をつくり、自分とタレントとの距離を縮めるそうです。あと先輩後輩の間で「クン」づけで呼び合うようにも勧めているらしいです。

あとは、重要なことほど、軽く、こう言う言い方するらしい。タレントがデビューするとか、何かの主演をはるとか、グループを結成するとか。芸能人生を左右するようなシーンに限って、

「ユー、デビューしちゃいなよ」とさくっと言うみたいです。

これも、心理的不安を取り除き、イキイキと少年たちに輝いてほしいから、が理由とか。

それで教訓は何かと言いますと、若手を育てるときに、そのエッセンスは使えるかな、と思うのです。さすがに全部は無理ですけど・・・

「思い切って、このプロジェクトではリーダーやってみようよ」

「この案件は英語を使うけど、頑張ってみようよ」

「プロジェクトの品質管理責任者をやってみようよ」

上司として、そのリスクは計算して代替案まで考えた上で、明るく背中を押してあげたいものです。


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